「リンクのお願い」

 という題名をつけたメールが届く。先方は出版社で、出版社のリンク集に加えて欲しい、という文面。メールに記載されているアドレスから直接ではなく、検索でくだんの会社を検索したところ、ちゃんと存在している。書籍の正確な内容までは解らないから断言は出来ないが、趣旨も出している本も真っ当なものばかりと見える。

 でもリンクする気にはとてもなれない。何故か? 理由は色々ある。

 まず、文中に宛名がない。何度かやり取りをした知り合い、アドレスですぐに差出人が解るような相手なら別段気にも留めないことだが、これまでまったく縁がなかった、或いは初めてメールを出す場合、宛名ぐらいは必要だろう。

 そして、文中にこちらのホームページの内容に触れた箇所がない。先方の出版社はほんとうに真っ当な書籍ばかり出しているが、生憎と私の趣味にも仕事上のことにも関わらない分野の版元なので、私とも私のホームページとも関係がない。ならばこそ、どうして当方にリンク依頼のメールを出したのか簡潔にでも説明があっていいはずなのに、一言も書かれていない。

 これで担当者の名前さえなかったら検証もせず悪質なDMだと割り切ってspamフォルダに投げ込んで忘れるところだが、本文中のみ(署名箇所は社名だけ)とはいえいちおう担当の名前は出ている。が、ほかがまったくなっていない。

 当方、特にリンクページにポリシーはなく、一回買い物をしただけの作者や会社であってもそのまま残っているようなところである。手短でも配慮が感じられる文面ならすぐに掲載させてもらうのだけど、これではお話にならない。

 昨今知人を装ったような件名や、アドレスの勘違いやウイルスのダミーアドレスを知らずに返信したように装った、凝ってて面白いけどそれだけに悪質なダイレクトメールが流行っているわけで、初めての相手にメールを出す場合はそういうことに配慮する必要がある――というか、先方にとってはいちおう仕事なのだろうから、最低限でも書式を整えるのが普通だろう。

 お陰様で、依然何らかのスパムだという疑いを払拭しきれず、とてもではないが要請にお応えすることは出来ません。正直、日記ページさえ見ていないような気はするんですが、万一御覧になっているのであれば、文面を改めてもういちど送り直してくだるようお願いします。だいたい、余所に対してもこんな感じでリンク依頼を出しているのだとしたら、問題だと思うんですけど。

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