『宇宙戦争』監督:スティーヴン・スピルバーグ/主演:トム・クルーズ/配給:UIP Japan

 わざわざ水曜日に全世界同時公開となれば祭も同然。ならば参加してこその心意気、と訳の解らん決意のもと、今日観に行くことだけは決めてました。で、いざ当日が近づいてみると、午前中はどうやら本業のほうでデータが届くことはなさそうだ、と判明、ならばと許可をもらった上で休みにしてしまい、いつもより一時間ほど早めに起きて六本木を目指す。何故なら、シネマイレージカードの鑑賞ポイントが貯まっているので、ここでならタダで観られるから――たとえ1000円で観られるようになったとしてもこの制度の有難味は変わらない。

 なにせ通学でも通勤でも電車を使った経験がないので、ラッシュに実を絞り出されそうになるのを堪えつつ移動。ふだん私が映画鑑賞のための移動に使っているときよりも、駅ごとで扉を開けている時間が長くなっているぶん全体での移動時間が延びてしまうことを初めて学びました。多少余裕をもって出たはずが、到着したのは上映開始ギリギリ。それでもさすがに平日の朝なので窓口も売店も空いており、プログラムや飲物を購入するゆとりもありました。ついでに先日訪れたとき目にして以来、ちょっと欲しかった『バットマン・ビギンズ』のカードケースを買ってみたり。

 鑑賞した作品はいまさら言うまでもないでしょうが、H.G.ウェルズの古典SFを原作にした1952年作の同題映画を、『マイノリティ・リポート』以来となるスティーヴン・スピルバーグ監督&トム・クルーズ主演のコンビにより、最新鋭の視覚効果技術を導入、リアリティ溢れる映像にてリメイクしたSFパニック超大作宇宙戦争』(UIP Japan・配給)。この手のリメイクものはハリウッド流に洗練させたあまりオリジナルの迫力を大幅に損ねていたりしがちですが、本編は1952年の作品に大いに敬意を表しつつそのテーマをより理想的な形で復刻することに成功しています。実は先日、某氏に1952年版のDVDを頂戴し(ありがとうございました〜)、予習として鑑賞済だったのですが、観ておいて良かったかも。あとから観たら、たぶん余計に笑えていたはずだし、翻って本編がオリジナルに対して払っていた敬意も見えなくなっていたでしょうから。恐らくオリジナルを当時鑑賞した人々と同程度の恐怖感が味わえるこの作品、観て損はないと思います。詳しい感想は、「ナレーション担当者の名前を見たとき、またあんたか! と叫ぶところでした。」からどうぞ。――あんた、このひと月程度で四回目だぞ劇場でお会いするの。

 世界規模の大作の公開だからか、初日来場者プレゼントの配布もやってました。まだ広げていないのでものが何なのか理解してませんけれど、どうやらカッパらしい。更に作品の直前には、つい先日アメリカでも正式に公開されたばかりのリメイク版『キング・コング』の予告編が、監督ピーター・ジャクソンの嬉々としたコメントつきで流れて、非常に得した気分。こちらは『宇宙戦争』と同じUIP Japan配給にて、今年12月に日本公開予定。しかしどうしてジャック・ブラックは何をやらせても怪しげなんだろう。

コメント

  1. 冬野 より:

    笑えるのって、もしかして神父がアボーンするシーンでもありましたか?
    あれは宗教が科学に敗退するという、狼男・吸血鬼から宇宙人へというハリウッド映画とアメリカの歴史でも重要な分岐でした(´ー`)

  2. tuckf より:

    いや、スピルバーグ版に笑えるシーンはありません。宗教絡みのエピソードはなし。そうでなくて、リメイク版を観たあとで本編に戻ったら余計に笑えただろうな、という意味でした。紛らわしくてすみません。

  3. tuckf より:

    ちなみに1952年版の神父のシーンは、私も好きです。あれ以前の映画なら勝ってたんだろうなあ、確かに。

  4. 冬野 より:

    ああ、そういう意味でしたか。こちらこそ勘違いしたようで。
    ちなみに52年版『宇宙戦争』ですが、92年に続編のSFドラマ・シリーズも作られました(笑)。
    ・エイリアン・ウォーズ
    http://www.tora-2.com/ALIENWAR.HTM

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