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ASKA the BEST

 一時期はよくCHAGE&ASKA(しかもスペルがASUKAからASKAに変わる前でした)を聴いていた、というのは前に書いた通りで、ASKAのソロ・ワークもけっこうまめに買っていました。この曲は初のソロ・アルバムに収録されているもので、もともとは確か少年隊に提供したもの、なのですがそちらは一回も聴いたことがないので私にとってはあくまでASKAの曲、というイメージしかないのですが。

 昔の恋人が泣きながら電話をかけてきて、しょうがない、と思いながらも彼女のために出かけようとするところまでを描いた短編小説のような作品で、ピアノとシンセサイザーを中心にした穏やかなアレンジに乗せた、基本は囁くように、けれど充分な盛り上がりを持たせたヴォーカルが沁みる名曲です。たまーに無性に聴きたくなるので、MP3を導入して以降は常にパソコンに入ってます。

 ただ、現代だとこの曲のタイトルはあまり合わないかも。詞の冒頭で「昔の合図に懐かしい声」とあるように、題名は自分からの電話だと相手に受話器を取る前から解って貰えるよう、まず二回鳴らしてから、という合図を決めていたことから来ているはずで、携帯電話中心となり、着信音が多様になってしまった今では合図として通用しない。受け手のほうで着信音を相手専用に設定出来るし、だいたい固定電話でもナンバー・ディスプレイが浸透してしまった昨今では、たとえば他人の電話機を借りる、もはや少なくなった電話ボックスからかけるときとかぐらいしか合図の必要がありません。

 そんなわけで、相変わらずときどき聴いているし、気づくと自分でも口ずさんでいるくらい好きな曲なのですが、最近はそのたび時代の変化を痛感している私でありました。

 ちなみに私はこの曲、ASKA初のソロ・アルバム『SCENE』でも持っていて、C&Aと住み分けを図った透明感のある音作りをしているそちらで紹介したかったのですが、同じ時期にヤマハから再発されているにも拘わらず何故かこちらはamazonでジャケット映像が登録されていないため、ベスト盤のほうにリンクした次第。どちらのほうが受け入れられやすいかと訊かれたら、間違いなくベスト盤のほうを挙げるんですけどー。

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