『ARIA The ANIMATION』第三話 その 透明な少女と…

 三人目の仲間アリス登場。

 原作では一話であっさりと済ませていたエピソードを膨らませています。原作では登場したという覚えもないアリスの学生生活や友人、後輩の姿を描いているのが非常に新鮮です。友達に「もうちょっと笑ったほうがいいよ」と言われて、昼休みに噴水の水面に向かって無理矢理笑顔を作ってみたり、という意外な側面を垣間見せて人の萌え心を擽ろうとするのが憎い。

 同時に、第一話では電話越しにしか姿を見せなかった暁も登場し、これで初期の主要メンバーは出揃ったことになります。地下のアルとか三大妖精の残りひとりアテナとかは原作でももう少しあとのはずなので問題なし。

 それにしても、原作ではあまり絡んだことのないアリスと暁を事実上の初登場で絡めるというのがまた巧い。灯里の良さを徹底的に引き出しながらふたりの個性を自然に演出することに成功していますし、原作のファンにも新鮮な印象を齎すはず。

 三話目まで来て、さすがに作画の面ではだれた箇所が散見されましたし、ちょっとナレーションの恥ずかしさが行きすぎているのが気になりますが、全体では相変わらず高レベルで安定してます。

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