『エンジェル・ハート』第八話 真実(ホント)の仲間

 死を賭した戦いを前に、呼ばれるでもなく集まってきた獠の仲間たち。彼らが敢えて死地に赴く理由を聞かされたグラス・ハートは、たったひとり存在した、仲間と呼べる少年のことを思い出すのだった……

 やっぱり線が多すぎて、デッサンの崩れがしばしば目立っているのが気に掛かりますが、話は全体に感動的。特に最後の乾杯の場面は、なかなかグッと来ます。『シティーハンター』から引き継いできた世界観やキャラクターがいちばん活きた場面と言えるでしょう。

 そして後半は、アニメで初めて作品に触れる人にはたぶん怒濤の展開。新たな局面以降でグラス・ハートの感情形成の重大な鍵を握る(が、けっこう当人には軽視されがちな)新キャラクターの登場です、が、原作を読んだ目には、ちょっと声の出し方や口調がシリアスすぎる気がします。未だにこのアニメ版、導入である新宿戦争編で終わってしまうのでは、という疑いを抱いているのですが、もしそれ以降も続くのであれば、この声の作り方にちょっと足を引っ張られるのでは、とやや心配になってます。

 どうも劇的な筋のわりには画面の動きが乏しく派手さに欠いたのが残念ですが、それなりに見応えのある回でした。次週はまた色々と隠されていたことが明らかになるっぽい。ああ、これでやっとアレの名前が心置きなく出せるようになるぞー。

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