『ARIA The ANIMATION』第十話 その ほかほかな休日は…

 アクアも冬に突入。寒さに音を上げる三人娘が、アリシアを引率に温泉に赴く話。アクアの冬の到来を告げる雪虫の話も、ちょっとだけミックスされてます。パソコンの画面で観ると色が白すぎて雪虫が見辛いぞ。最適の色調補正が解らなくてずーっと悩みっぱなし。

 それはさておき、先週までの秋色から一転、とことんアクアの冬を描いた一話です。これだけ熱量を管理できる世界なのに、暖房にわざわざ薪を用いる感覚がいいなあ。原作通りだけど。

 温泉の造型は原作よりも膨らませてありますが――なんてシュールな光景だ。外観は洋風なのに、受付の人達や客室の意匠がまるっきり日本の民宿。洋館に温泉が湧いてしまったのをそのまま開放してしまった、という設定なら、別に宿としての機能面は洋風でいいんでないのか? いや、その妙さ加減が宜しいのですが。

 だんだん作画に微妙な点が増えていっているのですが、しかしこの作品は押さえるべきところは押さえているのが安心できる所以。クライマックス、雪虫がいっせいに舞いあがるくだりは見事でした。わざわざ全員呼び寄せる必要はなかったと思うが。

 毎回ほんの僅かな修正を見つけては楽しむのですが、今回笑ったのは“桃のリキュール”が“桃のソーダ”に変わっていたこと。まあ、保護者の許可ありといっても、アニメで未成年に酒を飲ますのは拙いんですけどね。……ところで、ヴェネチア鍋っていったい何だ。

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