『時効警察』第3回

 演出・脚本が三木聡から、霧山の上司役で出演もしている岩松了にバトンタッチしての第3回は、汚職事件の渦中にあった人物が駅のホームから転落した事件の調査。警察は事故とも他殺とも断定しなかったため書類が回ってきたが、霧山は容疑者の無罪を証明した女性の証言に疑問を抱く。

 小ネタの分量がかなり減りましたが、テイストは変わらず。主要キャラクターたちの訳の解らない行動が楽しく、事件の謎自体は決して奥行きはない。霧山が着眼した時点でからくりは解るので、あの謎解きだけならただただ冗長なだけだったでしょう。

 今回は事件関係者の性格が性格なだけに、物語そのものが自己韜晦しているようで妙な雰囲気でした。もうちょっと引き締めようと思えば出来たところを、敢えて緩いまま放り出しているのがこのドラマの特色と言えましょうか。私はけっこう好きなんですが、純粋なミステリ・ドラマや、物語としての緊密な作りを期待する向きには物足りないだろうなー。

 概ね満足の本編ですが、しかし出来ればせっかく起用した緒川たまきの見せ場をもっと設けて欲しかったです。「嘘つき」と言わせなかったのはいいとしても、だ。

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