『おろしたてミュージカル　練馬大根ブラザーズ』第12話　俺のフィニッシュ！　見ておくんなま！

　遂に土鍋沢＆ユーケルの黒幕にして首魁・大泉総理大臣登場。彼の狙いは練馬区を民営化し、ヒデキたちの所有していた大根畑を接収することにあった。民営化政策に練馬が蹂躙されるなか、ひとり畑を守り抜いていたイチローのもとにようやくヒデキとマコが帰還する。そして、最後の戦いが始まるのだった……

　と格好良さげに書いてはみたが、中身は相変わらず無茶苦茶だよ。どこが無茶苦茶なのか指摘するのもめんどーなくらい無茶苦茶だよ。派手な登場をした問題人物はさておき、おめーら人間を適当なところに葬るなよとか、ここに来てイチローのあれとかたまにでてくるあの集団を伏線として機能させているのはどういうことだとか、もうどこからツッコんでいいのか解りません。

　しかし、さすがに最終回まで来ると多少展開が予測できるようになっているからある意味よく出来てます。この方向性とこのテーマなら決着はこう出るしかあるまい、というやり方で収拾のつかなくなった物語を終わった風に見せかけてしまっています。恐ろしいことにカタルシスまで感じてしまったではないかっ。

　オチこそ予定調和なれど、そこへの道行きは予測不能理屈無視のままギリギリまで保ったのはもう充分に立派。最後の最後で作画のレベルを安定させたあたりにも根性を感じます。これはこれである意味傑作だと思う。