『てるてるあした』#9

 すっかり佐々良での暮らしにも馴染んだ照代(黒川智花)だが、ここに来て突如久代(草笛光子)がスパルタ化する。一日の仕事を大幅に増やし、これまでは手をつけさせなかった料理や細かなところまでの掃除、繕い物まで仕込もうとしはじめた。サヤ(木村多江)が佐々良に落ち着く決意を改めて打ち明け、やす子の幽霊(福田麻由子)が更にあちこちに出没するようになるなか、照代の知らないところで、久代は少しずつ何かに備えようとしていた……

 もうここまで来ると多少お遊びを入れたぐらいでは揺るがない。謎の店子・五木隆宏(道躰雄一郎)が突如ワールドカップ仕様になろうと、シゴキを受ける照代の弾けっぷりが尋常でなかろうと、もう物語の結構に壊れる気配がありません。理想的な連続ドラマであり、ひとりの少女の成長ドラマに完成されつつある証拠です。

 ようやく明かされつつあるやす子の謎を巡って、これまでになく照代対久代という構図が強調され、台詞のやり取りや感情の機微の表現が光るエピソードとなっております。本調子を取り戻したすえひろ屋の社長役ブラザー・トムに前回で貫禄を示したサヤ=木村多江、そして陽太役の金子昇など、脇もきっちりと固めてドラマの厚みは圧巻。

 結末でとうとう照代はやす子の秘密を知り、次回はクライマックスになるようです。うあー、楽しみだけど怖い。いや、今回だけで少しうるっと来てるんで、ラストは本気で泣きそうな危険を感じるんだよー! どんな感動大作観ても泣かない質なのにー!

コメント

  1. 毎日更新! 今旬! より:

    福田麻由子に関する情報を集めてみました。

    http://imasyun.sblo.jp/

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