『Dr.コトー診療所2006』第7話

 島役場の職員である坂野(大森南朋)の妻・ゆかり(桜井幸子)の胃に腫瘍が発見され、彼女の希望もあってコトー(吉岡秀隆)自らが執刀することになった。胃カメラの結果からは軽い症状と思われたが、開腹すると予測より広範囲にガン細胞が拡がっており、もはや手のつけられない状態にあったこのまま何の処置もしなければ、保って三ヶ月――コトーにそう告げられた坂野は、だが意識の戻ったゆかりに真実を告げられない。しかし手術後、どこか鬱いだ様子の夫に、ゆかりは自らの病状を察知する……

 解決したとは言い難くとも、とりあえず一段落した原親子から離れ、今回は離島医療の姿を淡々と、けれど繊細に描いています。難病を患った者とその家族の葛藤を、このドラマならではの切り口で描き出します。妊娠した妻と、むかしコトーの手で助けられた娘を絡めていく手管が絶妙。そしてそれがさり気なく、島を離れた彩佳(柴咲コウ)を連想させ、最後にきっちりリンクする。相変わらず文句のつけよーがありません。

 残すところあと4回、そろそろ正念場です。もうぼちぼち彩佳の病と真っ向から向き合わねばならぬ頃ですが……

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