新耳袋トークライブ52

 昨晩のその後。

 電車にて新宿へと向かう。途中、久々にご一緒出来るはずだったFさんから「行けません〜」という趣旨の電話が入り、結局またしてもNさんと二人きりに。

 現地に着くと、いつもは公園で整列してから入場するのですが、本日は直前まで雨もよいだったためか、ロフトプラスワンの入っているビルの階段にずらっと並ぶ格好に。でもこれまでに1・2回程度しか雨に祟られていないはずのこのイベント、本日も始まるころには上がっていたんですけど。

 チケットがイベント終了後の手書き発券から、ローソンチケットを利用したシステムに変更になったため、購入出来た番号はちょっと遅めでしたが、ふたりなので問題なく着席。しかし……常連ばかりになってしまったことを憂い、新しい客が入れるようにと発券方式を換えたはずなのに、我々含めあたりは相変わらずの面々ばかり。登場された木原氏も呆れるほど、またしてもリピーターばかりなのでした。まあ、最初だから仕方ない。

 ともあれ、今年初めてのトークライブは、大幅に時機を逸した“新年の挨拶”からスタート。毎度ながら大量の宣伝があったあと、もはや完全に木原浩勝氏の相方と化したお馴染みのI氏――と書いてましたが、もうペンネームでの活動が主体となっているようなので大丈夫なのでしょう、かなり前からホームページなどで怪談を発表しており、昨年発売した北野誠氏の『おまえら行くな』や雑誌『不思議ナックルズ』の怪奇ルポを手懸けられている西浦和也氏、が登場。

 第1部は、いわゆる心霊写真特集となりました。前回ちょっとした話題となった携帯電話で撮影されたものを紙焼きにして再検証したあと、新たに木原氏の手許に届いた写真の御披露目。いわゆる心霊写真は見た人間の主観に依存する場合も多く、木原氏の採りあげるものでさえしばしば「そんな変な写真でもないような……」ということがままあるのですが、今回は全体にレベルが高い。とある映画のDVDを自宅で観ていて、予感に囚われて携帯電話で画面を撮影したところ、たった1コマにだけ映っていた奇妙な映像を撮影してしまったというもの、また厭な気配を感じた公園にあとで赴いてシャッターを押したところ何と3枚も撮れてしまったというもの、更には同じものを写したはずなのにまるっきり趣が変わってしまったというもの。この3種はエピソード込みで活きてくるという点で、いかにも『新耳袋』らしい収穫でした。

 第2部は序盤、西浦氏オンステージ状態。まずは、しばらく前からしばしば時間潰しに紹介していた、珍妙な絵馬の紹介……そのどこが怪談なのかは兎も角、面白いのは事実なのでした。と、余興を挟んで本番。あんまり取材していない、と言いながらも、建物の因果を中心とした話を数点披露。木原氏もそれに触発されたように、ある事務所での怪異から発展して、有名な心霊事件を彷彿とさせるエピソードを開陳されるなど、危うげなことを口にしていた冒頭が嘘のような充実ぶり。迫力にこそ欠けど、なかなか粒の揃ったコーナーとなりました。

 好調のまま突入した第3部では、まず“妖怪馬鹿”のひとりとして知られる多田克己氏が登場して話を披露……のはずが、そもそも怪談というスタイルに慣れていないうえ、あまりにも整理が出来ていないためにえらいグズグズに。多田氏が退かれたあと、西浦氏が第2部を敷衍したようなエピソードを提示して少し空気を戻したかと思えば、しかし変な混ぜっ返しで木原氏いわく「壇上で初めてこんなに笑った」という展開に。

 といったところで6時に達し、お開きとなりました。毎度ながら取材が足りないといいながらも、今回はなかなかいい出来でした。次回はだいぶ間が空いて、6月23日開催*1。チケットの発売は3月24日だそうです。木原氏は新規参加者が増えることを望まれているようなので、興味のある方はどうぞ、いまからカレンダーにチェックを入れておいてください。次回は動画でかなり素晴らしいものを披露する予定があるとか。

*1:試しに未来の日付にリンクしておきます。なお、実際に様子や感想を記すのは翌日付の日記になるので、リンク先も翌日に設定してあります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました