『地獄少女 二籠』第二十一話 紙風船 ふわり

 さんざ金を貢がせた挙句、逃げていった男を取り戻そうとしながら、地獄通信にアクセスして得た藁人形を携える女。骨女はその女に、かつて人であった時代、仲の良かった妹分・きよの面影を見る。置屋で一緒になったきよは、やはり男に騙されて売り飛ばされた過去があり、生前の骨女はそんな彼女を助けるべく奔走したのだが……

 骨女誕生の経緯を描いた1話……なんですが、彼女が妖怪になった動機にいまひとつ説得力がなく、その事件と現代の事件との絡め方が雑であまり印象は良くない。過去編の演出や映像の組み立ては、地味ながらよく纏まっていたのですけれど、全体で良好、と呼べるほど水準を押し上げてはいません。

 地獄コントは比較的面白かったのですけれど、これも全体の雰囲気からは浮いてしまっている。最後にあいと骨女のちょっといい話っぽいやり取りがあるにはありますが、そもそも骨女がなんであんな感慨を抱くのかも疑問に思えるので、余計釈然としない印象を残すのみ。今回はあんまりいい出来とは言えませんでした。

 来週は、かなり色々と伏線を用意したまま放置していたエピソードの続編であり、噂ではこれがシリーズのクライマックスに繋がることになるものだそうですが――さて、どう締めるやら。

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