本日の見出し

 唐突にグレープ時代の楽曲を引用。何故かというと、これが唯一、“編曲:羽田健太郎”とクレジットされていたさだまさしの楽曲だったからです。

 細部がうろ覚えなのですが、さだまさしがソロになって以降編曲を長らく手懸けなかったのは、グレープ時代、必要に駆られて自分で編曲をしていたものの、羽田健太郎に「ここぐらいしか使えないね」と言われ、ほとんどお任せしてしまった、という経緯があったからで、以来「編曲は向かない」と考えて手をつけなかった、という話をさだまさしがしていた覚えがあるのです。つまり“編曲:グレープ”或いは“編曲:さだまさし”と書かれている楽曲のなかに該当するものが含まれているはずなのですが、グレープ自体のリストがすぐに発見できず、インターネットで調べた結果、編曲にクレジットされていた唯一の曲がこれだったために、本日はこちらを採りあげたというわけ。

 個人的に、ここでさだまさしが自分の編曲の才能に限界を認識したからこそ、服部親子との共演や渡辺俊幸とのパートナーシップの確立に繋がり、山本直純とのコラボレーションというかたちで完成した大傑作『親父の一番長い日』にも発展していき、現在の石川鷹彦らも交えた柔軟なスタイルに結実していることを思えば、当時いちど見切りをつけさせた点において羽田健太郎さだまさしの音楽的変化にとって重大な貢献を果たした、と考えていたりします。

 ――という、ソースが不明瞭で信憑性の乏しい考察は抜きにしても、『タモリの音楽は世界だ』にて結成したユニット“SUPER4”にてクラシックを柔軟に解釈して聴かせ、近年もたまーに観る『題名のない音楽会21』にて愉しませてくれたこの方の急逝がただただ惜しまれてなりません。心よりご冥福をお祈り致します。

 実はこの方の手懸けたサントラもひとつだけ手許にあるんですが、『三毛猫ホームズ』のアニメ版というレア極まりない代物で、amazonでは情報が出て来ないのでした……。平松愛理も参加してるんだが……。

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