『四八(仮)』発売記念イベント 恐怖都市伝説サミット(仮)

 いつも試写会が当たるたびに誘い出している某氏に、今回は逆に誘われて午後から外出。電車を乗り継いで、青物横丁へ。バンダイナムコゲームス本社・未来研究所内の施設“ファンシアター”にて、バンプレストから今週22日にリリースされるPS2対応ゲーム『四八(仮)』の発売を記念したイベント“恐怖都市伝説サミット(仮)”に、某氏が当選したのです。応募する際、「怪談ネタだから」と勝手に私の名前を同行者として記入していたらしい……日頃イメージは作っておくもんだと実感しました。

 内容は、まずプロデューサーの石川肇とシナリオ構成飯島多紀哉による、ゲームの企画と概要の説明。2年以上費やして各地を取材して周り、200以上蓄積されたエピソードを削って100程度にしたものを中心に構成されている作品なのだそうです。一部で伊藤潤二稲川淳二筒井康隆木原浩勝など著名人がシナリオを手懸けたものもあれば、一本道ではなく条件によって自動的に分岐するシナリオも鏤められていたり、単純に怖い話を集めただけ、という代物ではないらしい。更に、話を進めていくとちょっとした趣向が駆使され、いっそう臨場感が味わえるという作りになっているという。実のところ、今回のお誘いを受けるまでまったく知らなかった作品だったのですが、コンセプトやアウトラインは非常にわたし好みなので、この時点でかなり気になりはじめました。……ただ、冒頭で流れたVTRのナレーション、“大作家”を“たいさくか”と発音しているのを筆頭に、終始発音が怪しげだったのが引っ掛かった。

 続いて、企画の初期から協力していたという『週刊ファミ通』と『ファミ通PLAYSTATION+』両編集部の編集長と、シナリオ協力に本編への出演もしている稲川淳二、更に怖い話が好きというグラビアアイドル・川村ゆきえを招いての“恐怖都市伝説サミット”。……全体の司会を務めていた女性は“恐怖都市・伝説サミット”と発音してたんですが……“恐怖”の“都市伝説”について語る場ではあっても、“恐怖都市”の“伝説”を語っていたわけではないと思う。なんかこの司会の方も、慣れているようでいてところどころ微妙でした……。

 話題はまず作品の企画の流れをもういちど説明し、『ファミ通』というよりenterbrainが如何に初期段階から協力し、作中でも色々なところで関わっているかの解説。『週刊ファミ通』の編集長など、もの凄い役回りで出演もしているそーです。そして稲川淳二は、作品のコンセプト故にかなりのダメ出しを喰らい、非常に苦心して収録されたシナリオを作りあげたことに言及。そういう作り方故に、いつもの稲川怪談とはテイストも少し違うようで、その辺も注目するべきポイントかも。最後に、直前にかるくゲームを遊んでみた川村ゆきえの感想と、彼女がプレイヤー代表となって、ゲームの胆となるある部分の実演。ここで、彼女の出身地である北海道を舞台にしたエピソードの終盤を実際に拝見できたのですが――企画趣旨は面白いんですけど、少なくともこの部分のエピソードは内容、文章、演出いずれもあまり出来は良くなかった。内容が有り体でも文章や演出を整備しておけばそれだけで怖さは演出できるんですけど、この作品は映像や操作部分での趣向にこだわりすぎた結果、その辺が疎かになっているのでは、という危惧を覚えました。まあ、それでもなかなか興味を惹かれる内容であることに変わりはないのですが。

 その後、いったん出演者は退場、準備ののち稲川淳二が再登場して、お待ちかねの新作怪談。振りの話と本題が繋がらない、アウトラインが既出の話にやたら似通っている、と突っこみたいところも多々ありましたが、やっぱり雰囲気作りと語りの巧さは絶品。いちどこの方のライヴを生で観てみたい、と思っていただけに、このひと幕だけでも行った甲斐はありました。

 ……が、そのあとがいただけなかった。最後に、やや存在意義が不明瞭だった川村ゆきえが再登場するとのことで、ふたたび準備のために場内が暗転したのですけれど、そのときに無理矢理怪奇現象めいたハプニングを挟もうとする。こなれていればまだしも、わざとらしくて失笑しそうになりました。しかも登場した川村ゆきえ嬢は巫女装束――お約束通り袴の裾がふくらはぎ辺りで切られているミニ仕様。参加者に「受付で配られたお守りに幸せを祈願しますので、ご用意ください」と司会が呼びかけるので取りだしたのですが……百歩譲って、素人でミニスカの巫女さんまでは許そう。でもそれならお守りを仕入れる場所ぐらい考えて欲しかった。浅草寺はねえだろう、浅草寺

 このあとプレス向けのフォトセッションがあるとのことでしたが、一般の当選客はここで退場。……最後が失笑ものでしたが、ゲームのほうは充分趣旨が掴めましたし、個人的にはなかなか興味を惹かれる内容だと理解でき、少なくとも稲川淳二の怪談までは普通に楽しめたので満足。

 肝心のゲームの内容は、こちらか下の商品リンクを参照のこと。私は……正直、買うかは解りません。いや、面白そうだとは思うんですが、22日は既に1本購入予定があるしそもそも手持ちが残ってるかどうか……。

四八(しじゅうはち)(仮)

四八(しじゅうはち)(仮)

コメント

  1. 冬野 より:

    ミニスカ巫女もどきというのは、これですか(;´Д`)
    tp://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0711/20/news106.html

  2. tuckf より:

    まさにそれです。……遠目に見たよりもっと短くて吃驚。

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