『モップガール』EP:10

 リトル・エンジェルスと旧交のあるホスト・新藤雪弥が何者かに襲われた。咄嗟に犯人を追った桃子だが、自らも刺されて重傷を負ってしまう。他の同僚と共に駆けつけた大友は、彼女が自分の恋人が最後に救った少女であったことを初めて悟る。そんな彼らに看取られて死を迎えようとしていた桃子は、雪弥の娘が思いつきで父に持たせていたお守りを自らの手に握らせてくれたことで、過去に舞い戻る……かくして、もしかしたら桃子にとって生涯最後となるかも知れない冒険が始まった……

 最終回にホストネタを出すのなら、原作者である加藤実秋氏の『インディゴの夜』と絡めるぐらいの趣向は欲しかったところ。ここまでないがしろにしたんですから最後ぐらい配慮しましょうよー。

 いちおう最後、しかも一歩間違えれば桃子自身の命が危うい、という状況ながら、基本的な流れはこれまでに築きあげた定石通り。折角初回から仄めかしていた伏線に答を出すのですから、もっとドラマティックにしても罰は当たらないと思うのですけれど、敢えてマイペースを貫くというのも一手です。ただ、そーいう点を踏まえても、事件の構造ぐらいもう一捻りして欲しかったっすよ。

 ……しかしね、いずれにしても、腹を刺されたぐらいじゃ人間死にませんよ。処置が出来る状況にあるなら尚更です。最後、やたら手回し良く警察が現れたところも含めて、少し行きすぎた予定調和はギャグとしても要反省だと思います。

 何となく継続できそうな雰囲気ですが、それならそれでもーちょっと事件を込み入ったものにするか、色々なものへの配慮を学んで欲しいところ。まあ、でも楽しかったから良し。

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