『スケッチブック 〜full color's〜』Page.13 ひとりぼっちの美術部

 学校の桜が咲き始めて、美術部一同は花見と洒落こんだ。根岸の妹・みなもに幽霊部員の大庭まで姿を見せての盛大な宴会。それから数日、ようやく桜が満開になった頃、美術部は部員の大半が所用で欠席し、空ひとりっきりになってしまった。珍しい面々がちらほらと顔を見せるなか、空はみなもに託された写真をもとに、部員たちの姿をキャンバスに描き始めた……

 大庭先輩初登場……最終回にして。ていうかもともとイヌ男をオファーされて、ついでに演じているっていう感じじゃないか能登麻美子だがそれがいい

 ときどき誰かが姿を見せつつ、しかし基本的にひとりぽっちの空が、僅かな会話や記憶を元にキャンバスにその姿を刻みつけていくことで、登場人物たちを鮮やかに描き出していく。シリーズでも出色の繊細で巧みな演出です。そして最後の最後になって、実はこれが空の静かな成長物語だったということを示しての締め括り。下手に長い尺では出来なかった、しんみりとした達成感が素晴らしい。なんか最初から見なおして、描写の再検証がしたくなってますよ。あの横断歩道の表現とか、ラストシーンのあれとか、間違いなく反復してるんですよ。

 作画のクオリティも申し分なしで、実にいい最終回でした。……しかし幾らスタッフが同じだからと言って、あの番組最後のアイキャッチはちとやり過ぎですってば。

 というわけで年明けからこの時間帯は『ARIA the ORIGINATION』です。嬉しいのは嬉しいんですが……まだ『BAMBOO BLADE』とキャストが被ってるんだよな。しかも広橋涼は、この作品ではまるで毛色の違う春日野先生だったから良かったのに、珠姫と非常にタイプの似たアリスになってしまうし……。ファンシー・ショップの店長が復活した場合のギャップも恐ろしいぞ。

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