『ARIA the ORIGINATION』第8話 その 大切な人の記憶に…

 アテナの久々の休日に、アリスは彼女を誘ってピクニックに行くことにした。張り切って準備を進めるアリスだったが、当日になっていきなりアテナに仕事が入ってしまう。急いで片付け、帰ってきてくれたアテナに、アリスはきつく当たってしまう。振り払った拍子に転倒したアテナが身を起こすと――彼女は、記憶喪失になっていた……!

 ……火星猫って、前肢でバナナ剥けるんだ……いや、確かにアリア社長、完璧に二足歩行してるからそれくらい可能だと思うのですけど。

 しごくお約束のモチーフを使っている話ですが、原作自体けっこー無理があるので、基本変えていないから全般に無茶っぽい。アリスとアテナの性格からするとこういう無茶苦茶な展開もあり得ないではないのですが、さすがにどこかで破綻するでしょう、こういう流れは。アリシアのフォローの仕方も原作通りながらどうも不自然で引っ掛かる。

 ただ、こういうボケボケ師弟ならではの変わった絆を表現する、という意味では相応しく、好き嫌いなどで評価は割れるでしょうが、ある程度の質は保っていると言えましょうか。

 そして依然として作画のクオリティが落ちないのは非常に立派。わりと難しい動きやアングルの描画でさえ安定していますし、今回中心となったアリスとアテナについては髪の毛の柔らかさまで感じられるような繊細さが見事でした。実のところ話の出来はどうあれ、作画と演出がこれほど安定しているというだけで、アニメーションとしての安心感は段違いなのです……嗚呼、昨晩寝る前にささくれ立った心が少し癒された気がします。

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