『ゴルゴ13』Target.3 傑作・アサルトライフル

 技術の粋を尽くして開発した新式銃の能力を証明するべく、開発者と傭兵兄弟は策を弄してゴルゴとの対決の場を用意する。いち早くそれを察知したゴルゴは、かつて一緒に仕事をした銃職人の力を借りて、独自に設計したバレルを開発させたうえで臨んだ。先進電子機器を搭載した新式銃と、職人の技を加えたゴルゴの驚異的狙撃技術との戦い、勝利するのはいずれか……?

 おお、今回はかなり良かった。あまり日本的な光景を出さなかったのも奏功していますが、何よりゴルゴの並外れた戦略がちゃんと描き出されていて、締め括りもいい。相変わらず基本的におっさんくさいんですが、しかし今回に限ってはそれが格好良さにも繋がっている。

 前回までは鼻についた台詞の呼吸の悪さも、説明、というか解説が主体となったからなのかあまり気になりませんでした。アニメなのに台詞でばかり説明するのはどーよ、という思いもありますが、それを言い出せば原作の時点で説明過剰なのですし、これで充分面白いのですから。

 やっぱり動きに乏しいのも相変わらずながら、それで魅せる技も心得ていた今回は、現時点で一番いい出来でした。このくらいの水準を保ってくれれば、素直に最後まで楽しめそうです。

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