『33分探偵』第1回

 鞍馬六郎は、はじめっから犯人の解りきっている事件を、意地でも放送分の尺=33分保たせる探偵である。そんな彼が大田原警部の依頼で手懸けたのは、結婚式直前に花嫁が殺害された事件。返り血を浴びた怪しい男がすぐさま確保されるが、六郎は意地で事件を引き延ばす――!

 設定を聞いた時点からこいつぁ面白そうだ、と思ってましたが、実際に観たらほんとーに面白かった。引き延ばし方がごく無理無理なのですが、その無茶っぷりが実に愉しい。翻って、そこが受け入れられなければかなり辛い代物ではありますが。とことんギャグに徹した主要キャストもいい。

 しかし第1回で何よりもツボに嵌ったのは、六郎の探偵事務所に世界探偵小説全集がやたらと揃っていたこと。あの見事な棚の状態で、スタッフがある程度ミステリを解ったうえでやっているのが察せられます。これは次回以降も楽しめそう。

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