『チョコレート・ファイター』初日舞台挨拶at新宿ピカデリー

 本日はMYSCON10開催日、ですが今回は諸々の事情を考慮して不参加。その代わり、というかそのぶんも気分転換の必要があるので、映画は観に行きました。

 舞台挨拶もある初回の上映が12時20分、とやや半端な時間だったので、早めに新宿に赴いて、昼食と簡単な買い物を済ませ、それから劇場へ。

 この新宿ピカデリーという劇場、初めて来た時も感じたことですが、ロビーからスクリーンまでが遠すぎる。何せ下から上へ向かってスクリーンの番号が大きくなる形になっていて、規模の大きい1から3まではまだいいのですが、4以降は実に9階まで上がらないといけない。今回の舞台挨拶は9階の6番スクリーン。ほぼ満席で、客が詰めかけることを考えたら、他の上映と同じ10分前開場ではなく、あと5分ぐらいゆとりを設けて欲しいところです。

 舞台挨拶は上映後なので、まずは作品について。『マッハ!!!!!!!!』『トム・ヤム・クン!』のプラッチャヤー・ピンゲーオ監督最新作、主人公を女性にしても変わらぬハード・アクションを貫いたチョコレート・ファイター』(東北新社・配給)。途中までは少し地味かなー、という印象だったのですが、中盤以降はもうそういう印象がぶっ飛ぶ大迫力。ヒロインの設定を巧みに利用したり、珍しいシチュエーションを採り入れたりとアイディアもふんだんで、今回も満足度の高い仕上がりでした。詳しい感想はこのあとで。

 終了後、舞台挨拶に現れたのは、作中でヒロインの生き別れとなった父である日本人ヤクザを演じた阿部寛新型インフルエンザで大騒ぎになっているなか、自分ひとりなのにこんなにたくさん集まってくださって……と初っぱなから軽い笑いを取っていきました。

 司会ひとりに出演者ひとり、なので話の内容も充実していました。アクションを丁寧に撮っていて、ワンシーンで1週間から1ヶ月ぐらいかけるのは当たり前、出演者の体力が落ちるといいアクションにならないからと、あっさりその日は切り上げてしまうことも珍しくないのだそうです。ヒロインのジージャーに至っては、阿部自身はあまり絡む場面もなかったので立ち会っていないのだそうですが、1ヶ月後に撮影が始まるシーンのために、段ボールなどで組んだ仮のセットでトレーニングを積む、なんてことまでやっていたとか。

 阿部自身の体験談で面白かったのは、本気で拳をあてられる目に遭った壮絶なシーンが、先方の意向で日本刀を用いたアクション・シーンに変更され、1年半も経ってから追加撮影が行われた、というエピソード。本職の格闘家数名に袋叩きに遭う、という内容で、そもそも撮影自体が当てるつもりを中心としているのに、寸止め、ということを知らない人たちが演じているから、本当に顔に拳が入って翌日腫れる自体にまでなったシーンが外されたというのに、先方もこだわって作っているのが解るから快諾した、という阿部寛も実に格好いい。

 帰りには、タイトルにちなんでチョコレートを初日来場プレゼントとしていただきました。……一瞬、当たりとしてアレが入っていたら厭だな、と思った。包装が違うからあり得ないんですけど。

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