レンタルDVD鑑賞日記その30。

 アメリカ版『必殺仕事人』のようなサスペンス・ドラマ、ようやく2枚目を鑑賞しました――ほんとーは一昨日観たんですけど。氷づけの指先のもととなった屍体が発見される第3話『指先のない死体』に、“冷蔵庫キラー”と目されて追われていた男の身体の一部が次々に発見される第4話『切断された手足』の2話を収録。

“冷蔵庫キラー”という統一テーマを追っていることは変わらないのですが、てっきりずっと続けていくものだと思っていた、1話ごとに悪党を狩る、という趣向にここで早くもひねりを加えています。第4話は“冷蔵庫キラー”の仕事が凶悪すぎるのと、警察署の同僚達を掘り下げているために、デクスター自身の犯行を省かねばならなかったのは解りますが、第3話はちょっと意外でした。

 第2話とことなる成り行きにちょっと瞠目するものの、少しデクスターの調査が雑なのが気になります。彼の性質を知った父から、悪党を狩ることで殺人衝動を抑えることを指導されたデクスターは、万が一無実の人間を殺してしまわぬよう、丁寧に下調べをする、というのが普通のはずが、ここではどーも調べが足りないように思える。そんなに焦っている状況ではなかったはずで、もう少し配慮が欲しかったところ。

 でも事件のヴァリエーション、“冷蔵庫キラー”のあまりにもえぐすぎる犯行、それに似つかわしくないユーモアと風刺的な描写など、相変わらず私には見所たっぷりの内容です。このシリーズ、OPがいいんだよなー。

 こちらは本日、作業をしつつ切れ切れに鑑賞。ジョン・カーペンター監督のSFアクション・ホラーです。

 ニール・マーシャル監督の『ドゥームズデイ』から哲学的な柱を抜いた、という感じでした。芯は通っていないんだけど、カルト的な面白さが横溢してます。盗賊が賢しらな技を使ったかと思ったらあっさり捕まってしまったり、登場人物がことごとく妙なタイミングで死んでいったり、と歪んだユーモアが随所に盛り込まれているのも素敵。ある趣向を用いている意味が観客の関心を繋ぐ以外の役に立ってなかったり、“幽霊”を巡るルールがけっこう曖昧だったり、どーも踏み込みの浅いところも目立ちますが、それを意識してやっていそうな、とことんB級の手触りが愉しい1本でした。

 ちなみになんで今回これを借りたのかというと、ジェイソン・ステイサムが出演している映画の中で、私が観ていない4本のうちの1本だったから。ここまでフォローしているなら全部押さえてまえ、というわけです。出演作の中でも古いほうに属する本篇は、いまよりも若くオーラもまだ乏しめで、その辺が新鮮でした。

 あと観ていないのは、ロンドンを舞台にしたサスペンス『エクスタシー』。残る2本は日本未公開、DVDでもリリースされていないので、実質1本だけです。自分でもここまであらかた観ているとは思わなんだ。……ちなみに輸入されていないうちの1本は2007年の作品『In the Name of the King: A Dungeon Siege Tale』、監督はウーヴェ・ボルです……解る人には解るでしょうが、これは絶望的に入ってきません。いくら脂の乗っている時期の主演作でもボル監督作品じゃなあ……。

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