レンタルDVD鑑賞日記その38。

 本日の映画館詣では夕方から、なので午前中は『TAJOMARU』の感想を書き上げつつDVDを鑑賞しました。

 女優として、インディペンデント作品で活躍してきたエイドリアン・シェリーの監督した長篇映画第3作にして、哀しいかな、最期の作品です。早く別れたかった夫の子を身籠もっててしまい、にっちもさっちもいかなくなったウェイトレスの可笑しくも切ないドラマ。

 これが遺作となったことをやたらと惜しむ声が聞こえていたので、気になっていた作品です。なるほど確かに名作。別れたくても生活のために別れられない現実、それを脱するためにパイ作りや産婦人科医との不倫に夢を見てしまう女性の姿をユーモアとペーソスたっぷりに、しかも揺るぎのない手捌きで描いていて、苦くも心地好い。少しどぎつくて安っぽい色遣いが、尚更に愛おしさを感じさせる映画でした。個人的に贔屓にしているジェレミー・シストの、ダメ夫ぶりがまた素敵。

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