お子様の山。

 前々から楽しみにしていた作品の封切り日なので、連日で映画館へ。先月『コクリコ坂から』と『デビル』という妙なハシゴをするために訪れて以来の、TOHOシネマズ西新井です。到着してみて、一瞬言葉を失いました。

 ロビーが人で埋めつくされている。

 客層は子供か親子連れ、ちらほらと年輩の方のグループや一人客が見受けられるだけで、ほとんど子供だらけ、といった印象。恐らく、朝の回に『銀魂』とか『仮面ライダー』とか『忍たま乱太郎』とか子供向けのプログラムを集中させていたせいでしょう。足立区の住宅街にある映画館の、ある意味本質的な一面を見せつけられた気分でした。

 朝の回のチケット販売、入場が済んだと思しい11時30分頃になると、さっきまでの混雑は何だったんだ、と呆気に取られるくらいロビーがスッキリとした状態に。当初、ちょっと遅めの時間からのスタートなので、早めにチケットを確保して、階下で昼食を摂ってゆっくりと鑑賞するつもりでしたが、チケットを取るまでに結構時間がかかってしまったので、売店を眺めたりしながら入場開始を待ちました。……何にしても、夏休み中はなるべくこの劇場には近寄らないようにしよう、と決意。人に中てられるわこれでは。

 鑑賞したのは、『シン・レッド・ライン』のテレンス・マリック監督最新作にしてカンヌ映画祭パルム・ドール受賞作、ある家族の肖像を、美しく壮大な映像で綴ったツリー・オブ・ライフ』(Walt Disney Studios Japan配給)

 ブラッド・ピットの出演作ということもあって楽しみにしていたんですが……これは、難しすぎる。映像美、描写の深さという点では文句なく傑作なんですが、解りやすく説明する、などということは一切していないので、普通にドラマを鑑賞するつもりで足を運ぶとただただポカーンとするはず。凄い作品なのは間違いないんですけど、決して面白い作品とは言えないのが困る。ミニシアター系作品とか、単純にエンタテインメントと言えない映画も観ているような人なら感銘を受けるんでしょうけれど、それこそこの西新井のような劇場でかけるには本来向かない作品という気がします。そのくせ、精度の高い映像はデジタル上映向きという。ああ難しい。

 観終わると既に14時半近く。行きつけの蕎麦屋を訪れてから帰ると16時近くなりそうなので、家路に就き、途中にあるファストフード店で遅めの食事を購入していきました。特に暑い時間にうろついていたせいか、さすがに少々グロッキーです……出来れば今日中にこれの感想を書き上げてアップしたいと思っていましたが、頭のなかで練っているうちに、出来ればきのう鑑賞した『BIUTIFUL ビューティフル』とセットにしたい、というふうに思ったので、先送りにします。

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