本当はビリヤードに限らない。[午前十時の映画祭(70)]

 先週と同じく火曜日に、《青の50本》を鑑賞するべく六本木へ。天気予報では晴れになる、と言っていても、やたらと雲の厚い空に戦々恐々としつつ、本日も移動は自転車です――もはや六本木行き程度ではさほど疲れも感じなくなってきた。

《青の50本》今週の作品は、若き日のポール・ニューマン主演、ビリヤードを用いたギャンブルで金を稼いでいた男の一大勝負を描いたハスラー』(20世紀フォックス配給)。のちにトム・クルーズ共演で25年後の続篇が製作され、以来日本で“ハスラー”がビリヤードのプレイヤーを意味するようになるきっかけを作った作品でもあります。

 面白かった――んですが、これは意外と手強い作品。ビリヤードの技術に関する描写が物足りない一方で、むしろ頽廃的な暮らしを送る主人公とヒロインとの出逢いが招いた悲劇、そこからの脱却にこそ主眼がおかれた作品のようにも映る。前述の通り、日本人としては“ハスラー”=ビリヤードなので、その神業や熱戦そのものの描写を期待してしまうのですが、そういう意味では物足りないのです。ただ、天狗になっていた若者が慢心を打ち砕かれ、そこからどうにか這い上がっていく様を演じたポール・ニューマンは実に魅力的。とりあえずそのうち続篇も観てみましょう。

 鑑賞後はいつもの如くうどん屋にて昼食を摂り、ちょこっとだけ用事を済ませてから帰宅。

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