徹夜の前に2本立て。

 この項は翌日、15日に書いております。

 今年2度目の徹夜イベントの前に、出かけるついでで映画鑑賞。観たいものをひとつでも消化するべく、2日連続ですがハシゴすることにしました。

 メインイベントは新宿ですが、ひとまず渋谷まで足を伸ばす。先にレイトショーのチケットを押さえてから、近くの書店で取り急ぎお買い物をして、1本目の劇場である渋谷TOEIへ。10年以上になんなんとしている映画道楽のなかで、意外にもこの劇場は初めての訪問です。まあ、東映系の作品も最近はTOHOシネマズで上映することが増えていますし、かかっていなくても丸の内などで済ませられたので当然と言えば当然。ビックカメラの1階入口部分にチケットカウンターがあるため、ビックカメラに出入りする人たちや軒先で突っ立っている人たちが微妙に邪魔でした。

 1本目は本日封切り作品、17号で終結したはずのアポロ計画には続きがあった、という設定で描くSFホラーアポロ18』(角川映画配給)

 製作がティムール・ベクマンベトフということで、公開情報が出る前から愉しみにしていた作品です、が……良くも悪くも想像通りでした。語り口も、仕掛けもだいたい予測通り。堅実ですし、限られた予算のなかで宇宙飛行・月面探索の様子をリアルに描き、そのなかで異常事態が起きていくさまをうまく織りこんでいるんですが、リアルに徹しすぎたせいで、いまひとつ派手さやインパクトに欠く。私は好きなんだけど人に薦めるのはどうかなー……という感想を抱きそうだな、というところまで予想通りでした。

 鑑賞後、先刻と同じルートを辿って、シアターN渋谷へ逆戻り。近くのコンビニで購入した軽食を摂って時間を潰したのちに鑑賞したのは、昨年から一部で評判となり、先月からの劇場公開でも異例のロングランを遂げているインディーズ作品へんげ』(KING RECORDS配給)。昨年からずっと気になっていたのですが、色々あって公開から1ヶ月以上経て、よーやく鑑賞出来ました。

 うん、各所で賞賛されるのもよく解る。率直に言えばストーリーの構造や細部の設定には疑問があり、かなり荒い、と言わざるを得ませんが、それでも終盤の熱さは見事。細かな表現もポイントを押さえています。如何にも自主映画らしい舞台の狭さ、安っぽさはありますが、その範囲で可能な限り作り込み、そこからはみ出すパワーを確かに備えている。

 こういう作品こそ、関心の薄い層に映画の魅力を実感させる役割を果たしてくれると思うんですが……だからこそツイッターなどで「観なきゃモグリ」みたいな広め方をしている人たちに改めて腹が立つ。この世に、絶対に知らなきゃいけない作品なんて存在しません。そういう根拠のない選民意識が関心のない層を遠ざけ、ジャンルを滅ぼすのだ、といい加減気づいて欲しいもんです。

 鑑賞後、電車にて新宿へ移動。この続きは15日の項で記します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました