『Another』夜見山北中学校卒業式。

鳴がお出迎えです。『Another』アニメ版の第1巻・第2巻購入者のなかから抽選で有料参加出来るイベント、夜見山北中学校卒業式の開催日です。珍しく当たったので、ふだんは自宅蟄居していることの多い日曜日ですが、夕方からお出かけ。陽気もいいから自転車で――とも思ったのですが、ちょっと出遅れたため電車利用。

 しかしお目当てのイベントの前に、きのう一挙に公開された期待作を1本、新宿ピカデリーにて消化してきました。作品は、現代ハードボイルド作家の最高峰と言っていいマイクル・コナリーの小説を映像化、異色の弁護士が巻き込まれた事件をスリリングに描き出すリンカーン弁護士』(日活配給)

 事前の情報から察しはついてましたが、すごーく原作に忠実。……と断言出来るほど原作を細かく覚えているわけではありませんが、少なくとも肝は完璧に押さえている。法律家だからこそ陥れられた罠という発想、それに対する危険だけど鮮やかな反撃、そしてクライマックスの緊迫感。サスペンスに必要なものがきっちりと詰めこまれた傑作です。優れた小説を映画化すると、読者からすると首を傾げることも多く、面白い、と思っても勧めにくかったりするのですが、これは自信を持ってオススメします。

 続いて角川シネマ新宿に赴いて、本題である夜見山北中学校卒業式です。最初に、受注生産で発売された、コミック版『Another 0巻』に同梱された、前日譚のアニメ版を、ブルーレイ画質にて上映。それからアニメ版の見崎鳴役・高森奈津美、榊原恒一役・阿部敦、赤沢泉美役・米澤円、それに水島努監督と原作者・綾辻行人の5名による座談会が行われ、続いて綾辻校長代理から生存者(笑)への卒業証書授与。終盤には来月公開される実写版の見崎鳴役・橋本愛、榊原恒一役・山崎賢人が登壇し、実写版の紹介が行われ、最後にふたたびアニメ版関係者の挨拶、という流れ。

ドール。 座談会ではアニメ版キャストの和気藹々ぶりが、それぞれが作中の制服に身を包んだ実写版&アニメ版キャスト登壇のくだりでは両者の細かな違いが伝わってきて良かったんですが、何だかんだ言っていちばんの功労者は、司会を担当した望月優矢役の山本和臣でした。冒頭から傍目にもテンパっていて、同時にその言動の端々から平素の奇妙なテンションが垣間見える。思いのほかセンチメンタルな前日譚の直後にどう出ていいのか迷ってやたらと厳かに再登場したり、フォトセッションの際には「間をつないで」という注文に、マスコミが登壇者相手にするのと同じ指示を観客に飛ばしてアニメ版の鳴&恒一に睨まれたり、と実にいいムードメーカーぶりでした。

 もっと色々と書くことはありますが……如何せん、アニメ版の“卒業式”ゆえ、けっこう内容に抵触した発言も多いので、省略しておきます。私ゃ放映時に途中で録画に失敗したため、ブルーレイ版全巻が揃ってからまとめて鑑賞するつもりでいますが、いまから観るのが楽しみになってきました。……そして、敢えて押さえるまでもないかなー、とコミック版0巻をスルーしたのが今ごろになって非常に悔やまれます。意外と良かったんだよなー……。

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