レンタルDVD鑑賞日記その308。

  • 『放送禁止検証動画FILE 完全版』(キングエイトファクトリー)

 借りてみてから気づきましたが、これ、前に1本だけ借りて「合わない」と追わなくなったシリーズの傑作選……というか、いちど取材に訪れた場所にもういちど赴いて検証する、というスタンスで作られている。女の子に下駄を預けた、より低予算、かつストイックな『怪談新耳袋殴り込み!』みたいな感じ。

 以前観たものは、志はあるけど処理がいまいち、と評してましたが、今回は思いのほか面白かった。基本的に、何らかの怖いエピソードがある廃墟に踏み込んでのリポート、しかも女の子がひとり、ふたりぐらいを中心に撮ってますから、とてもシンプルなのですが、これがけっこう面白くなっている。殴り込みと同様、けっこう過酷な冒険をしても大したものは撮れませんが、状況自体はマジなので雰囲気はありますし、怖くないところは「怖くない」と率直に言わせた上で、それでも何かしら奇妙な記録を掘り起こしてみたり、再度踏み込んでみたり、と色々な工夫がある。

 何せ2枚組の総集編ですから、レギュラー版より厳選されているからなのかも知れませんが、それでも意外なほど見応えがありました。……レギュラー版を借りるかは解りませんけどね。

 月額レンタルのウイッシュリストに、ドニー・イェンが出てるから、という理由だけでとりあえず入れておいたものなので、実はほとんど情報を仕入れてませんでした。1991年の作品で、カンフー・アクションにオカルト要素を合わせた、ジミー・ウォング監督作品。

 ……もうそろそろ、往年の香港映画の無茶苦茶ぶりには慣れたつもりでおりましたが、これはすごかった。冒頭からツッコミどころしかない。オカルト部分の裏打ちが浅いだけならまだしも、変に凝った人間関係、キャラクター描写がほとんど何の意味も為していないという。編集が下手なのか現場でまったく気を遣っていないせいなのか、言動もアクションもあちこち辻褄が合っていないし……そりゃあ劇場未公開にもなるわ。あまりにも奇妙なものが出て来るので、だんだん愉しくなってくるのですが、そこまで割り切るにはきっと経験値が必要です。

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