女神のち歌姫。

 観たい映画が多すぎて、スケジュールを考えるだけでも一苦労です。金銭か時間か、どちらかに余裕があれば今日は朝から渋谷に居座ろうかとさえ思いましたが、金銭も時間も余裕なし、そこに体調不良も加わったため、午前中は大人しく自宅に蟄居。

 しかし、午後には若干体調が恢復、それに先週土曜日から連続して空振りの憂き目を見たせいでいい加減禁断症状が出そうな気がしてきたので、夕方からお出かけ。台風の影響で陽気は生憎ですが、もともと今回は電車を使うつもりでいたので何ら問題はない。

 ……が、駅に着いてみると、なにやら電車が止まっている。利用している駅ではなく、かなり離れた駅で扉が開かないトラブルが発生し、確認のため停車しているのだとか。若干は余裕を持って出たのに、その余裕を食い潰す停滞に苛立ち、もう引き返してやろうかしら、と一瞬考えましたが、あいにくと今日観る作品の、しかも遅い方をネットで押さえてしまっている。最悪、あとの1本だけ鑑賞する覚悟を決めて、電車の運転再開を待つ。

 幸いにも、ギリギリのタイミングで動き出し、時間調整のため随所で長めに停車しましたが、何とか本篇の開始前にはTOHOシネマズ渋谷に辿り着くことが出来ました。

 慌ただしく鑑賞した本日1本目は、劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〔後編〕 永遠の物語』(Aniplex配給)。せっかく連続で公開してくれているのですから、なるべく間隔を置かずに観たかったのです。

 色々と思うところはありますが、とりあえずは傑作と認めるにやぶさかではない。ちゃんと構成が出来ているので映画としての鑑賞には耐えられるのですが、どーにもモチーフの本質はしごく定番すぎたり、場面構成がノベルゲームめいた跳躍に彩られすぎていることとかが引っかかる気が……しかしそういうところまで含めて、サブカルのある側面をかなり綺麗に総括している。面白い、というのも間違いないんですが、それよりは興味深さのほうが勝った気がします、私にとっては。

スクリーン3入口前に掲示されたチラシ。  ちょっと長めのインターヴァルを挟んで鑑賞したのは、中島みゆきの映像作品劇場版第2弾、中島みゆきLIVE&PV「歌姫劇場版」』(myシアター×WARNER MYCAL CINEMAS配給)。前の『歌旅』はワーナーマイカル系の地方館が中心の配給だったこともあって観ることが出来ず歯噛みしていたのですが、第2弾は渋谷でかかる、と知って、どーしても押さえておきたかったのです。

 ……先に山下達郎のシアター・ライヴを観てしまったのがいけなかったのかなー。正直、これは手抜きにもほどがある、と思ってしまいました。前半は比較的最近のものまで含めたPV、後半がロスのソニー・スタジオにて行われたスタジオ・ライヴの模様なのですが、いずれも既存の映像ばかり。映像のリマスタリングが施されているわけでも、映画館向けにリミックスを施したわけでもない。1本の劇場用作品として構成が考慮されているというわけでさえなく、あまりにも安易すぎる。ラストに最新曲『恩知らず』のPVと、2010年から11年にかけて行われたライヴで演奏された『時代』の映像が入っていますが、目新しいのはそこだけ。はっきり言って、これで一般2000円はぼったくりに等しい。私はもともと、PVもライヴ映像もさほど熱心にチェックするほうではなかったので、どの映像もさほど親しみがなかったからそれなりに楽しめましたが、そうでないファンや、映画館でやっているから、と初めて中島みゆきに触れるようなひとにとってはたぶん退屈です。これでOKだと思った制作者、山下達郎のシアター・ライヴ観て反省しなさい。

 ……まあ、何にしても、無事に観られたので、ひとまず気は晴れました。さっさと帰宅して作業に励もう、と駅に赴いたら――またしてもトラブルで停車中。20分ほど足止めを食らいました。何なの、何なのよ今日は?!

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