きのうの今日で2日連続。

 きのう赴いたヒューマントラストシネマ有楽町でかかっていた、どーしても観たかった作品が、今週いっぱいで終映する、ということを確認した。既に上映は21時からの1回限り、都合により木・金と出かけることは不可能なので、もはや行けるのは今日しかない。予報されていた雨は、出かける頃合いには止んでいたのですが、とうの昔に諦めて電車にて移動することを決めていたので、食事をしてからのんびりお出かけ。

 というわけで図らずも2日連続でお邪魔したヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞したのは、リチャード・リンクレイター監督とイーサン・ホークジュリー・デルピーの3人がみたび結集、あの恋人たちの再会から9年後の姿を、ギリシアでの休暇の様子を通して描いたビフォア・ミッドナイト』(ALBATROS FILM配給)。本当は公開初日に観るつもりで準備してたんですけどね……何だかんだで都内での公開が終わるギリギリに滑り込む羽目になってしまった。

 作り手としては大変に幸せなシリーズと言えるでしょう。なにせ、普通なら1作で充分、と思われるロマンスを、18年も費やして継続して表現することを許されたんですから。しかし内容自体は大変にシリアスで苦い。ある意味で昔と変わらないふたりの、感情と理性、理想と現実のあいだを激しく行き来する会話をひたすらに追い、男女のロマンスを続けていく難しさを、美しい映像と理知的な会話に織りこんでいる。いちおう“最終章”と宣伝では謳っていますが、なんとなくこの3人が映画人として健在である限り、“次”を見せてくれそう。内容的にはシビアでも、そういう予感を抱かせる本篇は、作品として大変に幸せだと思う。私は本気で2022年を愉しみにしてるぞ。

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