どうしてハシゴをする映画は何かしら繋がってしまうのか。

 天気は荒れ模様、ですがそろそろフリーパスも期限が間近であり、観ておきたい映画もだいぶ残っている。なので今日も、夕方から電車にてお出かけ、しかも2本立てです。

 まず向かったのは、今回のフリーパスを発行した劇場でもあるTOHOシネマズシャンテ……でもあれ以来なのでわずか2本、そして今回のフリーパスで観るのはこれが最後になりそう。作品は、コーエン兄弟最新作、実在したフォーク・シンガーの回想録をベースに、1960年代初頭のアメリカの音楽業界を、メジャーになれないひとびとの目線から描いたインサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(LONGRIDE配給)

 折に触れ作られている音楽業界ものですが、売れない人間の、生活に追われるさまから描く、という切り口がさすがコーエン兄弟らしいひねくれっぷり――しかしそのユーモアに彩られた哀感は秀逸。どこまで行っても、たとえ評価されなくても音楽しかない男の哀れさを、しかし愛情を籠めて描いている。異常なくらいに完成度の高い音楽もあって、この頃の音楽にちょっとでも親しんでいるひとはかなりハマるはず――そして身につまされるひともきっと多い。

 鑑賞後、付近をちょっと歩き回ったあとで、今度はTOHOシネマズスカラ座へ。本日2本目は、シリーズの立役者であるブライアン・シンガーが監督に復帰しての最新作、未来と過去が交錯して起こる世界の危機にミュータントたちが総力で立ち向かうX−MEN:フューチャー&パスト(3D・字幕)』(20世紀フォックス配給)日本橋でもかかっているのにあえてここで鑑賞したのは、付近で3D・字幕版を上映しているのがここぐらいしかなかったから。最近このパターン増えてます。

 噂通り、シリーズでも屈指の出来。新旧のプロフェッサーXやマグニートーの違いを利用し、現在と過去に跨がる災厄、という面倒なテーマを、シリーズを貫くドラマを交えつつも破綻なくストーリーとして構築してます。単品でもたぶん大丈夫ですが、しかしこれまでのシリーズ作品をひととおり観てきたひとこそ必見の1本。……ただ、無理に3Dで観る必要は確かになかった。3Dの旨味が感じられたシーンは冒頭はじめ数えるくらいでしたし。

 それにしても、映画をたくさん観るひとほど似たような経験があるようですが、ハシゴをした作品は、それがスケジュールの都合で選んだものであっても、何かしら繋がっているところが出て来てしまう。今日の2作品も、不思議なことにどこかが似ているのでありました。ネタに抵触するので詳しくは書けませんが。

 フリーパスの有効期限はあと1週間ほど。目標だった10本は今日で無事に達成しましたが、観たい作品はまだ幾つか残っているので、めいっぱい使い切るつもりです。あと5本は……いけるか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました