これもひとつのホワイト・クリスマス。

 第2回新・午前十時の映画祭の現在のプログラムは金曜日まで。スケジュールの都合でもう今日しか行けるタイミングがないので、早めにチケットを押さえ、朝からお出かけして参りました。

 今回の作品は、谷崎潤一郎の代表作を市川崑監督が豪華キャストで映画化した細雪』(東宝配給)。第2回新・午前十時の映画祭が始まる直前、先行で上映されたくらいの、今期の目玉作品でもある。

 いきなりアップの連続で繰り出される会話劇に、日本の風俗の変遷を巧みに織り込んだ物語、それを完成されたヴィジュアルで綴った、文句のない傑作。日本ではクリスマス前後に雪が降るのはごく稀なケースで、今年も東京は快晴でしたが、その代わりに映画のクライマックスで雪を堪能してきました。……ただ、この話のあと、日本がどういう歴史を歩むか、というのを解っていると、暖かな結末にも違った余韻が生まれます。しかしあのカット割りに日本家屋が出てくると、もはや金田一耕助シリーズに思えて仕方なかった、私の場合は。

 帰宅後は、イヴだからといって特に用事はなく、淡々と過ごす……何故かにわかに『ファイト・クラブ』を鑑賞しながら。

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