昨日のお買い物

 例によって先週金曜日には手元に届いてたんですが、ネタとして触れずにいたのです。本日発売のジャッキー・チェンDVDコレクション56巻は、今のところジャッキー最大の異色作『新宿インシデント』。ヒーローでも武術家でも冒険者でもなく、本来は平凡であったはずの男が、抗えぬ運命により異郷の地・新宿の闇に沈んでいく物語。

 これは初公開時、リアルタイムに鑑賞した作品で、クライム・ドラマとして見所はあるんだけど間違いなく従来のジャッキーの魅力を求めているひとには何にも嬉しくない作品。ただ、冊子のほうでも触れられているように、ジャッキー自身のアクションを減らし、演技にスポットライトを当てた『ベスト・キッド』や『1911』のような秀作に繋がっていく布石としては重要な作品だと思います。近年、日中関係の悪化によってキャンペーンでの来日もままならなくなっている中、多くの場面を日本で撮影している、という意味でも貴重。

 このシリーズは谷垣健治氏がアクション・シーンを専門家の目線で解説しているのが大きな魅力のひとつですが、特に本篇は谷垣氏自身もスタッフとして携わっているので、なおのこと興味深い。従来の作品のように派手で鮮やかなアクションこそないものの、少なくない乱闘や暴力描写に、ジャッキーが信頼を寄せるスタッフだからこその工夫が多くあることが解ります。こういう作品だからこそ、ジャッキーが長年培った技術をどのように活かしているのかが解る、という意味では、やっぱりこれは観ておくべき作品なのでしょう。

 次号は『ツインズ・エフェクト』……ジャッキーの出番が更に少ないんですけどいいのか? まあ、チョイ役だけでなく、こっそりスタントとして登場していますし、アクション監督がドニー・イェンなのでアクション・シーンの量と質は折り紙付き、しかもそのドニーの下で谷垣氏が更に深く携わっていたはずの作品ですから、きっと解説は今回よりも濃密だろう、と思うと、これはこれで楽しみですが。……それにしても『シティーハンター』はいったいいつ……。

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