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 例によって先週金曜日には届いてましたが、ネタがない日まで言及せずに残しておきました。ジャッキー・チェンDVDコレクション第61号は『ジャッキー・チェン 死闘伝説ZERO!!』です……何じゃそりゃ、と私も思いましたが、実はこれ、遅れてやって来た負の遺産のひとつらしい。

 ジャッキーは、ブルース・リーに続くスターを求めていたロー・ウェイ監督に目をつけられ、『ドラゴン 怒りの鉄拳』の続篇でデビューしましたが、あくまでリーの路線を踏襲することを望んでいた監督と、違うところに自らの資質を見出していたジャッキーは終始対立を続けることになった。諸々あって袂を分かったわけですが、ジャッキーがプロダクションを離れたあともロー・ウェイは未発表映像にそっくりさんによる追加撮影を行って『醒拳』をでっち上げたりしていた。それから更に時を経て、ジャッキーがハリウッドで本格的なブレイクを遂げる少し前の1993年になってから、ロー・ウェイのプロダクション所属時代に出演した作品の中から優れたアクション・シーンだけを集め、ナレーションによって無理矢理1本の映画のように見せかけたこの作品が発表された、という運びらしい。日本ではビデオとレーザーディスクはリリースされたもののそれっきりで、実はこれが初DVD化、というまさに珍品だった模様。

 さっそく作業をしつつ横目で眺めていたのですが……まとめられた当時の素材をそのままデジタル化しただけのようで、画質がかなり悪い。本篇に採り上げられている作品は基本的に最近のリリースに合わせてリマスターが施され、それなりに見映えが良くなってましたから、いちどそっちで観たあとだとどうにも辛い。

 まあ、初期作品については、ストーリーなどよりも肉体的に最盛期だったジャッキーのアクションこそが見所ですから、話は二の次で名場面ばかり並べた本篇のほうが気軽に楽しめる、というのは利点。また、本篇が日本でリリースされた際、ナレーションは当然のように石丸博也氏が吹き込んだので、それをそのまま採用しているのも嬉しいところ。単品でリリースしたところであんまり売れない可能性も充分にあったでしょうし、このシリーズで拾う意義はあったと思います。

 次号は『ポリス・ストーリー/レジェンド』……って、まさかこれが入るとは思ってませんでした。すると、ジャッキー流アクション最後の大作である『ライジング・ドラゴン』までは入るのだろうか。……『シティーハンター』はどうなるんだ?

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