シリーズ第14巻。夫の実家を建て替えたマンションに引っ越した女性を襲う恐怖“義母の家”、結婚間近の友人を訪ねた男による盗撮映像が記録する事件“友人の結婚”、深夜のドライヴ中、迷い込んだ廃校で３人の男性が遭遇する怪異“死の円環”の３篇を収録。
……もうこのシリーズはフェイクだということを隠す気はないんでしょうか。背景の取材や探求を行わず、映像だけ投げっぱなしの作りは、Ｐ．Ｏ．Ｖ．形式のショートホラーにしか見えないんですが。万一本物だとしたら、却って失礼ではなかろうか、この扱い。
ただ、リアルであれフェイクであれ、なかなか見応えがあるのは否定しない。展開としては有り体ではあるし、あまりにもわざとらしい経緯もありますが、積み上げがきちんとしているので目を惹かれます。
“友人の結婚”は事実を明かすタイミングが不自然ですし、“死の円環”はあの動画がどうして外に漏れているのか、またその後どうなったのか、を追跡した方がエピソードとしてはより完成されただろうに、という嫌味があり、問題もあちこちに見受けられますが、全体としては嫌いじゃない。
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