昨日のお買い物&本日の見出し

 きのう、発売日にちゃんと手許に届いていたさだまさし最新アルバムです。リリース直前にけっこうあちらこちらで採り上げられていたのでご存知の方も多いかも知れません。今回は“オールタイム・ワースト”、と題されてますが、別に駄目な曲を集めたわけではない。今でこそ“暗い”という一方的なイメージはだいぶ払拭された気がしますが、しかしファン以外の方はたぶん未だにさだまさしをただ叙情的な曲を作るひと、ぐらいに捉えているはず。が、『雨やどり』や『関白宣言』が象徴するように、さだまさしという人はユーモアをこめた曲も珍しくない。そしてその方向性を突き詰めた結果、怪作・問題作と呼べる曲もけっこう出ているのです。このアルバムに収められているのは、そういう曲ばかりであり、先にリリースされて好評を博した『天晴』とはまったく異なる内容になってます。

 なので、実のところこれをいちばん聴いて欲しいのは、ベスト盤やテレビで演奏する曲でしかさだまさしを知らない人、なんですが、しかしさすがに単なる寄せ集めでは済ませない。『関白宣言』に対する未来からのアンサー・ソングを、ちょっと内容を変えてふたたびライヴで収録した『関白失脚2016』ももちろんいいのですが、ファンとして押さえないわけにはいかないのは、まさに見出しに引いたこの曲の存在。音階を読めばそのまんま歌詞になる、という馬鹿な思いつきを、そのプロセスの説明も含めてライヴ収録した伝説の曲“シラミ騒動”、更に同じ趣旨で続きを作ってしまった“シラミ逃亡”までは発表済、ここまででも充分驚きとバカバカしさで溢れかえってますが、この期に及んで生み出した第三楽章のまあ素晴らしいこと。音階がそのまま歌詞になる、という趣向ゆえに、“三番”ではなく“第三楽章”と銘打つほど旋律が激変するのですが、アレンジの方向性もあり得ないほど変化している。第三楽章の、あまりにも華麗すぎる変化に、笑いが止まりません。

 思わず熱弁してしまいましたが、気になる方はとにかく買ってください。上にリンクした商品ページからでなくても構いませんから、1回買って聴いてみてください。1曲目から度肝を抜かれますから――いや、呆気に取られますから。

 ……ただひとつ残念なのは、原点である“シラミ騒動”最初の音源に収録されている、ライヴならではのおふざけは今回の再演から省かれてしまったこと。まあ、あれ自体アドリブだったようですから、ここだけわざわざ再現するのも不自然になったでしょうけれど。気になる方は、シングル・コレクションに収録されているヴァージョンもお聴きください。

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