レンタルDVD鑑賞日記その510。

 昨年末にリリースされた、シリーズ完結巻。夏にニコ生で放送された、アシスタント金田萌黄による廃墟探訪を発端とする“監死カメラ終了”までのプロセスを辿ってます。

 ニコ生が夏にやっている怪奇特集はけっこう面白い企画が入っているので、例年チェックしなきゃ、と思いはするものの、その時期になるとすっかり失念している、というのがパターン化してます。まさかこのシリーズもやってるとは思いませんでした。しかもこんな面白いことを。

 実のところ、ネタそのものよりも重要なのは、これでシリーズを完結するにあたって、レギュラー出演者をどうするか、ということだったりします。説明もなく解散したあと、スタッフをまったく別のところ、別の内容で目撃すると、結果的にシリーズの印象をあとから損ねることにもなりますし、何より当人の活動に差し障りが出てしまう。

 そういう意味で、この最終巻におけるアシスタント金田萌黄の“リリース”の仕方は巧妙です。こういう説明されたら、無関係なところで顔を見たとしても驚かないし、批判の対象にもならない。途中の褒め殺しはお遊びが過ぎる感がありますし、準レギュラーである廃墟マニアの扱いはあまりにもあんまりですけど、途中から名物キャラになっていったアシスタントを解き放つには理想的な組み立てだったと思います。廃墟マニアに関しては、そもそもシリーズ通して似たような扱いなので、あれで充分。

 もはや怖さはない、というかニコ生で実践した廃墟探訪の映像もたぶんリアルタイムで観てたら怖さよりも困惑が先に立っていたはずなので、多くの人が怪奇ドキュメンタリーに期待するものとはまるで違う、完全にマニア向けの領域に踏み込みすぎてしまいましたが、そういうものといったん訣別するにはいい内容だったと思います。そして、シリーズとしての軛を解き放たれたメインスタッフの実力は、このあいだ発売されたばかりの『ほん呪71』できちんと証明された、と言っていいんではないでしょか。

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