レンタルDVD鑑賞日記その532。

  • 『呪われた心霊動画XXX6』(アムモ98)

 シリーズ第6巻。身の回りのものに書き込まれるようになった渦巻きの謎を調べるべく設置した定点カメラが捉えた出来事“入口”、ライブアクションカメラのテストで夜道を走っている映像に奇妙なモノが紛れ込む“都会の森”、立入禁止にされた部屋の床下から見つかった不気味な映像“歪んだ部屋の住人”など6篇を収録。

 今回は冒頭のテロップで断っているように、“どう考えても出所は一緒”、という怪異の記録を採り上げている。……さすがにそれはフィクションだろー、とツッコみたくなるような内容ですが、ただそうだとしても腹が立たないのは、内容が充分すぎるほど不気味だから。導入の“入口”は出来事の異様さもさることながら、その過程を記録した映像がいきなり薄気味悪いですし、“アケチ野ハウス”のように『新耳袋』を地で行く展開もあれば、“留守電の内容”のように正気と狂気の狭間に放り込まれたような感覚をもたらすエピソードまである。

 作中でも触れられているように、確かにこれらの映像は同じところから出ているように映る。ただし、本当にそうなのか、それぞれがどのように関わっているか、までは掘り下げることが出来ていない。しかし内容的に、そこが限界でしょう。ノンフィクションならそれが当然、フィクションだと捉えても、ここで解ったふりをしないことがリアリティに寄与している。

 いよいよ白石晃士監督作品っぽくなってきてますが、それもまた一興。『ほん呪』と並んで信頼の高いシリーズになっているので、このまんま突き進んでいただきたいです……この夏はもう1本くらい出るのかしら?

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