レンタルDVD鑑賞日記その536。

  • 『ほんとにあった!呪いのビデオ73』(BROADWAY[発売])

 病院で受診を済ませたあと、遠まわりして借りてきました。福田陽平&寺内康太郎演出によるシリーズ3作目。父親の誕生日を祝おうと待ち構えていた母子の姿を捉えた映像に異様なモノが映る“サプライズ”、ドローンでの花火撮影を実施したところ常識外の出来事が起きる“花火の上”、ある一家の平穏を破壊する怪現象の源を探る連作“おくりもの 中編”など7篇を収録。

 今回も安定のクオリティ。そしてここに来て更に、武者修行めいた『ほんとうに映った!監死カメラ』での経験を経た趣向がちりばめられている。前作の投稿者を新たな演出助手として起用する、というのもさりながら、『監死カメラ』を観ていた者として感慨深いのは、専門家として魔術堂KATOR氏が登場してしまったことです。こういう専門家がシリーズを横断するのはけっこう珍しいのです、意外なことに。

 また今回、連作以外で特筆すべきは“民宿”です。宿泊先で撮られた奇妙な映像ですが、この作品が印象深いのは、シリーズ旧作で登場するエピソードと重なるところがあるから。じゃあ二番煎じ的なものなのか、と失望するのは早い。そうした前提があるからこそ怖い、という、この長い歴史を持つドキュメンタリーシリーズでなければ出来ない演出となっているのです。投稿者、無事だといいね、ほんとに。

 一方、夏恒例の連作“おくりもの”は順調に事態が深刻化してます。このために新たに投入したメンバーもしっかり気を吐いていて、完結編への期待を募らせます。オチ次第で評価はガラッと変わってしまう怖れもありますが、現時点で私はかなり好感触を得てます。

 連作の完結となる74巻は来月リリース。早めに借りてこよう。

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