で、結局花火はどう見えたのよ?

 このところ色々と予定が厳しく、金・土であっても封切り作品をその日のうちに押さえることが出来ません。それで観逃してしまった作品も、今年はけっこう多い。そんななかで、今日のは是非とも押さえておきたかったので、朝からお出かけ。

 訪れたのは今回もTOHOシネマズ日本橋。鑑賞したのは、岩井俊二監督の同題映画を『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之総監督、『モテキ』の大根仁脚本、広瀬すず菅田将暉を声優として起用してアニメ化、同じ1日を繰り返す少年少女の恋と冒険を空想的に描きだした打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(2017)』(東宝配給)

 オリジナルの実写作品は観ないまま鑑賞。しかし確かにこれはアニメにする面白さのある題材でした。特に幾度か繰り返したあとのヴィジュアルと、そこでの言動はアニメだからこそ受け入れやすい。ドラマとしては文芸的、あえて観る者に解釈させる行間や余韻が多いので、万人に受け入れられやすいテーマではないのですが、この題材をアニメーションとして描く、という意味では全力投球、鑑賞の価値のある1本になってます。何より、ヒロイン・なずなの神秘性と生々しさのバランスが素晴らしい。

 この作品で唯一、そして何より引っかかるのは、完全に昨年の『君の名は。』の系譜を継ぐ作品としてPRし、過剰に規模を拡大してかけてしまっていることです。アニメーションとしての意欲は『君の名は。』に劣らずとも、内容的に決して一般受けしやすいわけではない。熱心なファンはつきそうなので、『君の名は。』と結びつけるような売り方はせず、もっと上映館を絞ってかけたほうが、支持されるように思います。普通に子供向けアニメだと思いこんでしまったのか、それこそ登場人物たちと変わらない年頃の観客も見かけましたが、帰るときの表情はあんまり芳しくなかったような。あくまで私の印象に過ぎませんけど。映画としてのクオリティは高いだけ、なんだかモヤモヤしました。

 鑑賞後は、いつもと趣向を変え、秋葉原に近いところにあるはなまるうどんへ。先日の某テレビ番組にて、メニュー開発者が不採用になったのを惜しむ没メニューのうち1点、出演者の支持するものを期間限定で採用する、という企画をやっていて、そこで採り上げられた“ビリビリサンラーうどん”というのが気になって、食べに来てしまいました。

 玉子あんかけのスープに酸味が効いて、確かに美味しい。小鉢で提供されるソースを追加すると破壊力が増して、最終的には舌が痺れて箸が進まなくなるレベルでしたが、夏場にはそれも一興。ただこれ、重大な欠点として、提供時の手順が多すぎるために、讃岐うどんのセルフサービス形式だと、列の流れを止めてしまうため、昼飯時に頼むとかなりの罪悪感を覚えます……それがまったく気にならない、というのなら挑んでみてもいいとは思いますが、冷たい視線は覚悟しとけ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました