「“さん”をつけろよデコ助野郎」atさよなら日劇ラストショウ。

 きのうはグッズを買うだけで済ませましたが、今日はちゃんと映画を観ます――上映作品が多いのは嬉しい反面、スケジュールのコントロールがしにくいのが困る。そんななかで、これは是非、と思った作品がこの時間帯だったもので、珍しく日曜の夜にお出かけしてきました。バイク――では寒すぎる、と悟ったので、今日は電車です。

 大盛況のTOHOシネマズ日劇スクリーン3にて鑑賞した、さよなら日劇ラストショウ2日目上映作品は、大友克洋が自身の漫画を映画化、世界的にも強いインパクトを与えた伝説のSFアニメ『AKIRA アキラ』(東宝初公開時配給)。ちゃんと観ておかないと、とかねがね思っていた1本でした。

 ああなるほどこりゃ滅法面白い。今となっては定番に近いモチーフが多数見受けられますが、それらが物語の進行とうまく噛み合い、異様な牽引力のある世界観を生み出している。様々な要素が絡みあい、予測しきれない展開を繰り返しながらも、それぞれのキャラクターの言動はちゃんと地に足が着いている。これだけイマジネーション豊かな戦いを動かすのが、わりと卑近な感情的対立である、というのも面白い。なるほどフォロワーを多く生むのも頷ける魅力的な傑作。

 今回の上映はフィルムを用いて行われました。どうやらロードショー当時のフィルムのようでだいぶ傷だらけ、音響的にも充分に最適化できなかったようでいささか聞き取りにくいところも随所にありましたが、それもまた味。ちなみに今回の日劇最終イベント、まだ何回か訪れるのが確定してますが、私がフィルムで観るのはこれ1本の予定……追加しなければ、ね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました