ブラッド・ピットがピッチピチ。

 プログラム切替直後の火曜日なので、午前十時の映画祭10-FINALを観てきました。数日前までの予報では今日は雨の可能性が高かったはずですが、夜のうちに降り尽くしたようで、雲はあるけれど雨の気配はない。今回も自転車で出かけてきました。

 TOHOシネマズ日本橋にて鑑賞した今コマの作品は、『エイリアン』のリドリー・スコット監督、ヴァカンスのはずが人を殺してしまい、想定外の逃避行に出る羽目になった女性ふたりの姿を軽快に描き出したテルマ&ルイーズ』(松竹富士初公開時配給)

 女性版『明日に向って撃て!』と言うのは簡単ですが、罪を犯すプロセスが明瞭で、しかも追い込まれているにも拘わらず奇妙な軽快さ、爽快感があって、あちらとは異なる光芒がある。リドリー・スコット監督らしく高いヴィジュアル・センスと、随所に緊張やスリルを盛り込んだ娯楽性の優れた作りもしっかりしてる。アメリカン・ニュー・シネマの影響を窺わせつつも娯楽として魅力的な仕上がりになってます。

 実のところ、私にとってこれはいずれ観なければいけない作品だったのです。何故なら、ブラッド・ピットが本篇の脇役で一躍注目され、スターへの道を歩みはじめたきっかけの作品だったから。実際に観てみると、本篇ではそれほど出番が多いわけではなく、演技力を発揮するような役回りではないんですが、しかし人気が出るのも頷けるくらい魅力的。このひとはいまでもそんなに要旨が変わったという印象はないんですが、それでも本篇の彼はやっぱりピッチピチでした。

 なお、今年の午前十時の映画祭で、私が観たことのない作品はこれで最後です。あとはすべて、いちどは劇場で観たものばかり――ただ、劇場では観てるけど、ホームページとかを始める前に鑑賞していて、感想をアップしていない作品がひとつだけある。なので、午前十時の映画祭の感想をアップするのもあと2本……

 ……ということにはならない。一時期、感想を溜めまくっていた時期に放置してしまったものがまだまだあるので、私にとっての午前十時の映画祭はとうぶん終わらないのであります。

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