ドラキュラが物足りなかったから。

 見逃していたので、どーせ外で映画を観られないならこの機会に、と『ダリオ・アルジェントのドラキュラ』を観たはいいものの、どうにも物足りない。モヤモヤしていたら不意に、そういや買ったけどまだ観てないアルジェント作品があったはず、と思い出し、本日はそれを発掘してきて鑑賞しました。

 1971年発表の監督第2作、『わたしは目撃者』(20世紀フォックス初公開時配給)です。『フェノミナ』20周年を記念した4作セットを発売当時に奮発して購入、ほかの3作品は観たんですが、なぜかこれだけ忘れてました。盲目の元記者がある研究所で起きた連続殺人の謎を追ううちに自らも狙われてしまう。
 筋立ての粗さとか遺伝子についての偏見とか、細かく問題はありますし、古めかしさはもはや拭えませんが、少なくとも『ドラキュラ』より面白いのは確か。盲目の人物を探偵役にすることで生まれるスリルや、犯人側の主観映像を取り込むことで独特の緊張感を作り出している。正直なところ、犯人像にあまり驚きがないのですが、そのぶんだけ趣向と演出で盛り上げていて、サスペンス映画としては充分に楽しめます。
 ちなみに今日、当初観るつもりだったのは別にあったのですが、それはまた後日にします……映画館がみんな休んでしまって鬱憤が溜まるのかと思いきや、意外と困ってません。むしろ家に籠もってるなりに選択肢が多いことに困ってたりして。

コメント

  1. […] 原題:“Il Gatto A Nove Code” / 英題:“Cat O’Nine Tails” / 監督&脚本:ダリオ・アルジェント […]

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