修行はこうやるんです!

 本日の映画鑑賞は、発売時に定期購読したはいいけどほとんど寝かせてた傑作カンフー映画 ブルーレイコレクションのなかから選びました。どれにしようか、と思案して、けっきょく刊行順の古いほうから選ぶことに。第1巻『ドラゴン危機一発』、第2巻『ドラゴン怒りの鉄拳』は鑑賞済なので、自動的に第3巻になりました。
 作品は、香港カンフー映画の礎を築いたと言われる名伯楽ラウ・カーリョン監督の代表作、清朝の圧政に苦しむ民衆を救うため、少林寺の門を叩いたリュー・ユウダ=サンダの活躍を描く『少林寺三十六房』(東映初公開時配給)
 物語の展開がちょっとダラダラしてたり、舞踏的なお約束で形作られたアクションがあんまりしっくり来なかったり、と序盤は不安のほうが強かったんですが、少林寺での修行が始まってからが最高でした。ハチャメチャだけど妙に筋の通った修行が、きちんと主人公の功夫を高めている、という面白さ。修行で体得したことが、あとの手合わせや実践において有効に働いているのが明快に解るのも見事。シリアスさは維持しながら、修行の過程に細かなユーモアも鏤めて緩急をつけており、娯楽映画としてまったくそつがない。彫りが深くキリッとした顔立ちに、無駄のなく引き締まったリュー・チャーフィーの肉体の説得力も確かで、これは確かに傑作。
 同梱のブックレットには「ジェット・リーの『少林寺』のブームに乗ってようやく日本公開されたが、出来はこちらのほうが上」みたいに記されていたのですが、ほんとに仰言るとおりでした。
 今日この作品を選んだのは、外出自粛で蓄積する映画観たい欲をぜんぶNETFLIXで解消するのが癪に障ったからだったんですが――調べたらこれも配信されてた。なんか悔しい。悔しいのでいま、NETFLIXでは観られない日本語吹替版をBGVにしてます。日本語版は主題歌もあるんやでー。

コメント

  1. […] 原題:“少林三十六房” / 英題:“The 36th Chanber of Shaolin” […]

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