一週間ごとの人生。

 世間的にはまだまだ予断を許さない状況が続いてますが、映画館が営業している限りは出来るだけ足を運ぶのです。きょうも、気になっていた先週封切り作品を鑑賞してきました。
 劇場はまたぞろTOHOシネマズ上野。せっかくオープンしたんだから、出来るだけあっちこっちの劇場に行きたいのもやまやまですが、如何せん現在梅雨の真っ只中。移動距離や手段も考えると、やっぱり最寄りを優先してしまいます。きょうも今日とて雨の予報が出ているので、電車で移動。
 鑑賞したのは、曜日ごとに異なる人格で生活する青年の身に起きた変化を描く水曜日が消えた』(日活配給)。設定がひたすらに魅力的で、これをどうやって転がしていくのか? がやたらと気になってました。
 予想はしてましたが、思ってた以上に中村倫也オンステージ状態。ただ予想と違って、基本“火曜日”の視点で進むため、他の曜日の人格と演じ分けるところはあまり見られない。とはいえ、多くがひとり語り、ひとり芝居という作りで惹きつけてしまうのはこのひとの希有なところだと思う。
 アイディア自体が優秀で、この状態でどうやって日常を送るか、それぞれの曜日がどんな風に感じるのか? という点を掘り下げていく序盤だけでも充分面白いのですが、水曜日の消失を自覚したあたりからのミステリ的な惹きつけ方も巧み。結果的に、ではありますが、この時代に生きるひとたちが薄々抱いていた疑問を突くような主題が秘められているのにもちょっとビックリしました。そこまで期待してたわけではなかったんですが、思いのほかいい作品でした。エンドロールも洒落ているので、最後まで席は立たないようお願いします。
 これも感染予防のための工夫なのか、ただの人員不足なのか、現在上野のグッズ売店は最初の上映作品が終わる時間にならないとオープンしない。なので映画鑑賞後、パンフレットを買おう、と立ち寄ったら――完売してました。しかしこれは解る気がする。内容的に中村倫也ファンは必見ですし、ファンならパンフレットを買わない、という選択肢などあり得ない代物。しかも、ファンならずとも確かめたいことがぼちぼち出てくるような作品なので、そりゃあ売り切れもするでしょう……こんど別の劇場に立ち寄る際に探さなきゃ。

 きょうは近くのラーメン店で昼食を摂る、つもりでしたが、御徒町のらーめん横町を流していたら、つけめんTETSUでつけめんやまぜそばのテイクアウトを始めた、と書いてある。昼食時は、あんまり長いこと席を占有するのは気が引けて、焦って食べてしまいがちなのですが、家に持ち帰ればそんな気兼ねは必要ない。というわけで、買ったつけめんをぶら下げて電車に乗り、帰宅したのでした。
 つけ麺のテイクアウトを利用するのは、つじ田以外では初めてです。あちらと同様、基本的にお店と変わらない楽しみ方が出来る。ただひとつ、つじ田は麺をほぐすための水が小さなカップに封入されており、移動中にこぼれてしまうリスクが高かったのに対し、こちらは栓の出来る小さなボトルを使っていて、まったくこぼれる心配がなかったのは有り難い。つじ田もこれに変えてくれんだろうか。

コメント

  1. […] 監督、脚本&VFX:吉野耕平 /  […]

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