Dolby Cinemaで、また戦争映画を観る。

 今日も映画鑑賞です。最近、スケジュールとのすりあわせに苦労した挙句、ああもうこの日はいいや、と断念する場合も増えてます。今日もだいぶ迷っていたのですが、近いうちにもういっかい観ておかなきゃ、と思っていたのがDolby Cinemaでかかっていて、しかもこの日が最終日、と気づき、急に迷う余地がなくなりました。『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』とほぼ相前後してチケット確保してました。
 バイクにて訪れたのは丸の内ピカデリー……都内では未だここしかDolby Cinemaは存在しないため、今年は3回目の訪問だったりする。こっちがオープンするまで、丸の内ピカデリーはこのところ年に1回来るか来ないか、ぐらいになってたのに。
 鑑賞したのは、クリストファー・ノーラン監督初の実話をベースにした戦争映画、1940年フランス北部の海岸で、ドイツ軍によって包囲された兵士たちの脱出劇を、異なる時間からスタートする3つの視点によってリアルに描き出したダンケルク(Dolby Cinema)』(Warner Bros.配給)。ちなみにIMAXでも上映されてますが、初見がIMAXだったので、今回はこちらで……立て続けに観でもしない限り、違いはさすがに解らんけど。
 この作品の凄みは、圧倒的な臨場感です。環境が整ってると、ほんとに戦場に取り残された感覚になる。迫る轟音、それにつれてジリジリと視線を動かし、そして一斉に伏せる兵士たち。どうにか救援の船に乗って歓喜していたら、途端に爆撃され、次々に海へと落ちていく。対岸のイギリスから救助に赴いた民間船では、最初に救出した英国兵との悶着がドラマを生み、空中でもいの一番に計器を損傷し燃料の残量が解らない状態で戦うパイロットをスリリングに描く。それぞれがカメラワークに工夫があって視覚的な見応えに富んでいる一方、人物像を過剰に肉付けしていないので、この戦場の過酷さがひしひしと伝わってくる。
 鑑賞前にちょっと復習してみたところ、ドラマが乏しいことを批判している声もあったそうですが、そもそも込み入ったドラマを構築しないことでこの臨場感を成立させてるんですから、だいぶ的がずれてると思う。好き嫌いの点でドラマ性が無いことを理由に挙げるならまだしも、意識的にドラマを濃くしないように考慮した作品の評論としては軽率。

 鑑賞後は近場で食事……のつもりでしたが、どうにも気乗りがしなくなって、さっさと現地を離脱、自宅にて買い置きのカップ麺と、母におにぎりだけ作ってもらって済ませました。そろそろまた新しい店を開拓したいんだけど、暑すぎるせいか、出先に限ってそんな気分にならない……。

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