今年2本目のNETFLIXオリジナル作品鑑賞。

 スケジュールの関係で、私が映画館に行くのは火木土のあたりが中心となってました。いつも通りならば今日も何かしら検討しているところです――が、ご存じの通りの仕儀で映画館はすべて休館、観たきゃネット配信に頼るしかない。このあいだ宣言したとおりに、今日はNETFLIXのオリジナル・コンテンツから選んで鑑賞することにしました。
 選んだのは、ピーター・バーグ監督×マーク・ウォールバーグ主演の『ローン・サバイバー』コンビによる最新作、正義感が強すぎて刑務所送りになった元警官が、出所後に起きた警官殺しの謎を追うさまをちょっとコメディ・タッチに描きだしたサスペンス・アクションスペンサー・コンフィデンシャル』(Netflix配給)
 ミステリ愛好家ならちょっとピンと来たのではないでしょうか。私がこれを選んだのは、ハードボイルドの大家ロバート・B・パーカーの創造した私立探偵スペンサー・シリーズの映画化だったから。厳密には、パーカーの死後に同シリーズを書き継いでいるエース・アトキンスの作品をもとにしていますが、私としてはチェックせざるを得ない。……実のところ、原作のスペンサー・シリーズは私の好むハードボイルドとはちょっと方向性が違いそうだ、という気がして、いまだ読んでないんですが、まあそこはそれ。
 アメリカの警察が絡んだサスペンスにありがちなストーリーラインを、基本はシリアスに、しかし随所で強めのユーモアを盛り込んだ作品で、手触りとしてはハードボイルドというよりコメディ風味の強いサスペンス・アクション。定番の追跡劇や主人公本人のドラマが、お約束通りに進まずしばしばコントっぽい展開になるのが面白いのですが、謎解きとしては色々な意味で乱暴。そしてクライマックスのやり口は更に乱暴。途中で察しがつきましたし、あれはあれでこの監督らしいし爽快でしたけど、ミステリとしての満足感は乏しい。ただ、全篇を覆うコミカルなタッチと、随所で痛い目に遭いながらも自分の信じる“正義”のために突っ走る主人公が潔くて、後味はいい。娯楽映画としては及第点だと思います。

コメント

  1. […] 原題:“Spenser Confdential” / キャラクター創造:ロバート・B・パーカー  […]

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