レンタルDVD鑑賞日記その672。

 ビデオパス……じゃなかった、TELASAのビデオコインが毎月供給されるのに、使わずに期限切れを迎える、というのを繰り返していたので、今日はコインを利用するものを鑑賞してみた――いつも通り怪奇ドキュメンタリーを。昨年11月リリースの『心霊闇動画37』です。投稿者が恋人と夜景を楽しんでいた際に遭遇した恐怖“線路沿いのビルで”、男女3人で気軽に出かけた登山の途中で恐るべきものと遭遇する“山頂への道”、賃貸物件から退去した住人の残したビデオテープの映像“15回目の誕生日”、投稿者の彼氏の部屋で起きる不可解な出来事を記録した“畳”ほか全6篇を収録。
 これも比較的堅実な『ほん呪』フォロワーで、かつスタッフのキャラクターを過剰に立てて話を散らかすクセがないので、けっこう安心して鑑賞できる……肝心の映像に説得力があるか、はさておいて。
 今回、個人的に面白かったのは“15回目の誕生日”。肝心の映像はいささか類型的なんですが、投稿者への取材で語られる発見の経緯がなかなか。たまにこういう、撮影者と直接関係がないのに巡り会ってしまう、というシチュエーションがありますが、それが効果を上げている1本だと思う……だからこそ、なんか映像が物足りないんですが。
 全般にドキュメンタリー部分がないのは微妙な仕上がりで、スタッフが顔出ししての取材パートは掘り下げが甘いのが『ほん呪』フォロワーにありがちな傾向ですが、それを考えると本篇は割と頑張っているほうだとは思います。トリを飾る“畳”は、体験者自身が「きっかけかも知れない」と語る肝心の場所を訪ねていないのが歯がゆいんですが、取材の展開自体はなかなか見応えがあった。“山頂への道”は肝心の映像こそ恐いけどチープ、という困った仕上がりながら、きちんと現地に赴き、投稿者の感じたことにも触れていて、取材する側の努力が見えるぶん好感が持てる。
 たぶんどこも予算が少なく、掘り下げたくても限界が来てしまう、というのは(完成された作品を観ているだけの私でも)察しがつきますが、それでも全般にもう一工夫あればいいのに、と惜しく思えてしまう。惜しい、と思うからこそ、切ることなく観続けてるわけではありますが、いつまでも続けられるとは限らないぞ。
 ちなみに、38巻もTELASAで配信されてるので、そっちも続けて借りるつもりです。

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