レンタルDVD鑑賞日記その684。

 今年3月リリースの『封印映像45 抜苦与楽』を鑑賞。海遊びを楽しんでいたカップルが遭遇した悪夢“海の家”、友人の薦めでお祓いを受けた男性が遭遇する怪異“ヤドカリ”、山中をドライヴしていた男性たちが体験した奇妙な出来事“ヒッチハイク”、セカンドハウスとして借りたアパートで起きる不可解な現象を記録した表題作、の全4篇を収録。
 いわゆる怪奇ドキュメンタリーとして悪くない作りではある……のですが、映像として記録されたものがいずれも、ほとんど加工を施さなくても撮れる類なのがどーにも物足りない。処理次第でちゃんとホラーになる、といういい証明にはなってますけど、複数の投稿映像、取材に基づくシリーズとして見せるなら、もうちょっと多彩な作品を集める工夫ぐらいして欲しい。
 また、この『封印映像』シリーズ、出来は安定してるんですけど、どうも検証が甘いのがいつも気になる。せめて現地に足を運ぶとか、撮影場所に入ることは出来なくても、投稿者以外の関係者に取材したり、関連する情報を調べたりして、恐怖を補う、膨らませる努力はもう少し必要だと思う。追跡しようのない“海の家”とか“ヒッチハイク”はいいとしても、“ヤドカリ”は投稿者を襲った怪異の出所をもっと探ることは出来たはずですし、表題作も、現象の舞台となった部屋は消えていたとしても、タイトルにもなっている語句をもとにもう少し探ることは出来たはず。
 そしてもうひとつ腑に落ちないのが、継続して出演している演出補・田中が、発見した事実をカメラマン(演出?)に報告する際、わざわざ公園に呼び出してるという不思議。このシリーズは『ほん呪』や『Not Found』などみたいに、作業場と思しき場所をあまり見せないのが特徴ではあるんですけれど、経緯からすれば、さすがにここは田中から他のスタッフに報告するくだりを、例えば演出がパソコンに向き合って電話なりSNSなりで田中と話しているのを撮影する、みたいな感じにすべきだったのでは。なんでわざわざ公園で報告してるんだ? という不自然さの方を印象に残す必要はないやろ。

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