レンタルDVD鑑賞日記その697。

 昨年5月リリースの『呪われた心霊動画XXX_NEO 06』を鑑賞。家の中で起きる奇妙な物音の恐るべき原因“床下”、壁に向かって話しかけるホームレスの男性を追っていたカメラが捉えた衝撃のひと幕“壁の向こう”、女性がいつもの帰り道で遭遇した恐怖の記録“ジャンパー”、脱サラして埋蔵金探しに勤しむ男性が山中で遭遇した怪異“○○山”、山中の神社で奇妙な現象を撮影した女性たちの末路“夢を継ぐ”など全5篇を収録。
 いま私がいちばん安心して観ていられる怪奇ドキュメンタリー・シリーズ、今回も安定して面白いです。
 ……いやまあ、リアリティの問題とか、肝心の怪奇映像の出来映え、という点では大いに問題はあります。しかし、展開に創意工夫があり、この世界観における最低限のリアリティは維持しているので、フェイクだとしても楽しめる。この手の怪奇ドキュメンタリーはやもすると、収録してるのぜんぶ廃墟探訪だった、とか出てくるのが似たような人影ばっかし、みたいな有様になりがちなんですが、このシリーズは1篇1篇で趣向が違う。家の奇妙な物音だったり、人気のないところに潜入したり、というお定まりのパターンはあっても、常に何かしらひねりがありますし、同じような内容に陥ることも少ない。1巻のパッケージで見せる、ということをちゃんと理解してる。
 ただまあ、フィクションとして捉えると、全般にオチがいまひとつなのも事実。すべてが一風変わっていて創意工夫は確かなんですが、もうちょっと沁みてくるような怖さが欲しい。すべて、最後の現象が際立ちすぎているが故に、あと一歩のところで虚仮威しに堕してしまってるのです。
 何度も言いますが、工夫は素晴らしい。でも、だからこそ、もう少し踏み込んで欲しいのです。

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