- 『Directors Label Vol.03 ミシェル・ゴンドリー Best Selection』(Asmik/DVD Video) [amazon]
- ニュー・オーダー『ウェイティング・フォー・ザ・サイレンズ・コール』(LONDON RECORDINGS/WARNER MUSIC JAPAN/CD) [amazon]
1は『エターナル・サンシャイン』で私を痺れさせたミシェル・ゴンドリー監督が映画に進出する前から手がけていたPVやCM映像、ショート・フィルムなどを監督自らのセレクトに従って集めたもの。早速、たぶん私が初めて観たゴンドリー作品であるケミカル・ブラザーズの『Star Guiter』と、なんとなくダフト・パンクの『Around the World』のPVを鑑賞してみた。
うわあ、馬鹿だ。
『Star Guiter』は同曲が収録されていたアルバム同梱のムービーで何度も観ていましたが、DVDの高解像度で観るとその手の込みようが更によく解る。疾走する列車の中から見える風景が音楽の構成に合わせて変化する、という簡単なようでいて甚だ厄介な組み立てなのですが、実は場面によって窓の映り込みまで再現している。現実にゃあり得ない車窓の風景には呆れるのを通して感動さえ覚えます。が、さらに馬鹿なのは『Around the World』のPV。訳の解らん服装をしたダンサーたちが妙なステージで意味不明の踊りをする様子を撮影している代物なのですが……言葉に詰まるぐらい変。こんな映像、異常な天才か中学生のまんま成長しない馬鹿かどっちかしか思いつきません。楽しすぎるのでちくちくとなめ回すように鑑賞しましょう。
2は1を買いに行くついでに覗いた洋楽のフロアで流れていたのを聴いて衝動買い。物憂げなヴォーカルに、ギターと電子音を程良く掛け合わせた演奏の醸しだす、格好良さと情けなさの瀬戸際のような雰囲気が無茶苦茶ツボに嵌ってしまったので――未だ寝不足故のハイテンションも手伝って思わず購入。似た曲調が多いのが難ですが、しかし構成が巧いので飽きを感じさせません。これまでほとんど聴いた覚えのないグループなのですが、なんか遡って聴きたくなります。日本盤のボーナストラックは、シングルとして発売されている『Krafty』のリミックス2曲に、同曲をASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文が作った日本語詞で歌い直したヴァージョン――なんというか、微妙な出来。イギリス英語の訛りが混ざった日本語の発音はなかなか面白いのですが、原曲の音を意識しすぎた歌詞は詩としても日本語としても破綻気味。
コメント